12月30日に行われる『KEIRINグランプリ』。競輪選手2200人のトップ9人しか出ることの出来ない夢の舞台だ。その夢の舞台に挑む選手の一人、郡司浩平。過去には野球のリトルリーグを制したこともあるが、競輪選手への道を歩み、異なる場所で再びトップの座を掴もうとしている。

今回は3年連続出場となる郡司浩平選手にインタビュー。グランプリを前にした心境、他競技から競輪に入った選手だからこその考えをたっぷり伺った。

郡司浩平プロフィール

神奈川99期、31歳。2021年は自身のホームバンクである川崎競輪場にて開催された『第36回読売新聞社杯全日本選抜競輪(G1)』で見事優勝。KEIRINグランプリは2019年から3年連続出場しており、賞金ランキングは松浦悠士に続く2位となっている。

2021年の主な成績

第36回読売新聞社杯全日本選抜競輪(G1)優勝

3回目のKEIRINグランプリ

Q:本番まで約1ヶ月(インタビュー時)。もう緊張感は出てきましたか?

いえ、まだ緊張はしていませんね。おかげさまで3回目の出場ですので、要領もわかってきたつもりです。グランプリまでの1ヶ月の過ごし方、みたいなものもイメージできるようになってきました。

Q:やはり1回目は緊張しましたか?

そうですね。本番までにたくさん取材のオファーをいただきましたし、前夜祭、前検といった流れもわかっていませんでした。そっちに気を取られてしまって……練習を疎かにしたつもりはないですが、多少は気を削がれる部分もありました。

去年、今年はその辺りがわかってきた分、取材を受けつつ自分の時間を取ることが上手くなったと思います。余裕を持てるようになりましたね。

Q:1週間前からいよいよ本番モードになるかと思いますが、選手としてもピリピリしてきますか?

そうですね……取材なども、気を遣ってくださってるのか、もう少し早いタイミングで済ませてくれることが多いです。直前は良い感じの緊張感や昂りが出てくる感じです。

Q:選手によっては……例えば新田祐大選手なんかは、レース前なるとものすごく集中して「触れたらヤバい生き物がいる」みたいになるのですが、郡司選手はそういう感じになりますか?

新田祐大, 1kmTT, 2021全日本トラック

「触れたらヤバい生き物」モードの新田祐大

僕はそんなでもないと思いますよ(笑)浮き沈みはあまりなくて、レース直前だからって近寄り難い感じにはなっていないと思います。自分では……そう思いますけどね。

Q:今回優勝して1億円獲得したら、何か考えていますか?

毎年聞かれる質問ですが、本当にそこまで考えていないんです。具体的に「これに使う!」というのは特にありませんね。ちょっと良いもの食べにいくとか、細々したことは行うと思いますが。

ここから1年、長いな

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