最短ルートはS級特昇

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計画的?無計画?

2021〜2022年頃は世界的な半導体不足により、中古車市場がバブル状態となった。GT-Rの中古車相場価格も大幅に上昇し、いずれもプレ値で販売がされる状況になっていた。中野慎詞が購入したGT-Rも決して安くはない金額であり、簡単に決断が出来る金額ではないはずだ。

「若くしてGT-Rに乗る、という事にも憧れていました。GT-Rに乗っている人は沢山いますが、若くしてGT-Rに乗っている人は中々いません。カッコ付けにはなりますが、それも理由の1つです。

購入時の心境を正直に話すと“これからG3に出場するでしょ、それにG2も走るし(G○はグレードレースと呼ばれ、高額な賞金が設定されている)、あれとこれを走って……このまま勝ち続けたら払えるでしょ!“って思ってました(笑)勝てない事を想定するより、勝つ事だけを考えていました」

計画的なのか無計画なのか……晴れて憧れのGT-Rが納車された瞬間は、さぞ感動的だったのでは?と思いきや、初ドライブは意外にも自身ではなかったそうだ。

「納車時期にレースが重なってしまい、父と弟に岩手からGT-Rを自走で持ってきてもらいました。初ドライブは父と弟に取られちゃったんです。でも、いざ自分の手元に来て運転してみたら“ついに手に入れた!”という思いでした。“小学3年生から憧れていたことが実現したんだ!”と思いましたね。

初ドライブの最中はずっと『周りから見られているんじゃないか?』とキョロキョロしていました。誰も見てなかったんですけど(笑)」

次なる野望は

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