長い長い旅の終着点

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もし過去の自分に会えたら

ストイックに勝利を目指し、歩んできた道。振り返れば、そこには次の選手への道しるべが出来ていた。東京では結果を残せなかったが、新田の想いは次の世代へと受け継がれていく。

次の世代、そして未だ見ぬ若者たちへ、新田が学んだことを1つ挙げてもらった。

「様々なことが言えますが『やりたいことをやり続けること』が重要だと思います。それがどのような環境であれ、やり続けなければ成績は付いてきません。

やりたいことであれば、自分で納得が出来る。自分を追い込められますし、きついトレーニングにも耐えられる。やりたいことであれば、家族、コーチなど周りの人たちに後押ししてもらえるような、説得力のある行動が取れたりします。想いをもって行動すると環境が整い始めてきます。

もしタイムスリップして過去に戻れるのであれば、自分に対して『やりたいと思ったことを、言い訳を見つけずに取り敢えずやり続けろ』と伝えたいですね。思い立ったらすぐにアクションを起こす方が良いと思います」

自国開催のオリンピックという大舞台を経て、新田はこれから違った形で己の道を突き進んでいく。

彼が次に目標とすることは何なのか。

それは再び、これまでも新田が自分自身で示してきたように、我々に行動で示してくれるだろう。

まずは10月21日から開催される寬仁親王牌(GI)での活躍に期待しよう。

新田祐大, 自転車トラック競技日本代表