チームスプリントで広がる可能性
Q:競技を始めて、もう4年位になりますよね?
2018年のアジア選手権をスタートとすれば、4年目ですね。
Q:チームスプリントについては?
チームスプリントは、パリオリンピックに出ることを考えると、すごく頑張りたいなと思います。
チーム競技で枠を確保できていれば、個人競技での危機感というか、ずっと追い詰められてる感というか、そういうものから少し楽になれる。気楽と言うと違うかもしれないですけど、もっといろんなことを感じながら走る余裕も生まれます。
※チーム競技でオリンピック出場枠を獲ると、個人競技の枠も自動的に確保することができる(東京オリンピックと同じ規定だった場合)
今出ている女子3人制でやった記録は、サンクトペテルブルクの大会くらいです。あれはロシアチームなのでやっぱり速いんですが、それにどれくらい近づけるか……というところですね。不安はあります(インタビューは9月27日に実施)。
※女子チームスプリントは従来の2人制から男子と同じ3人制に変更されたばかり、まだ諸外国のデータが出揃っていない状態
Q:太田選手は、やるとしたら何走になるのですか?
2走です。1走が苦手なんですよね。スローからのダッシュは得意だけど、ゼロからのダッシュは微妙らしいです。
Q:「らしい」って、一体誰がそう言ったんです(笑)?
全日本(2020年大会)では1走だったじゃないですか。それが2走になったってことは「太田は1走では微妙だな」って思われたんだと思うんですよ。
今、ギア比が結構重たいんです。前田(佳代乃)さんとやった時の記録を遡って調べたんですが、その時のギア比は3.7。今使ってるのは4.08とかになります。なので、以前よりも重たいギアを使っています。この設定でもしっかり走れるようになって、第2走としてチームのスピードを上げられるように頑張っていきたいです。
「凄まじく夢を追う」
Q:ようやく下の世代(佐藤水菜:22歳)が入ってきましたが、パリに向けてはいかがでしょうか?
東京オリンピックに向けて、ブノワジャパンとかHPCJCとか、一生懸命積み上げてきたのに、パリまでに新しいメンバーが来ないとそれ以降に継承できないわけです。「やばい!」ですよ。誰か若い子に「やりたい」と思ってもらわないと、まじでやばいです。
Q:勧誘はしてないんでしょうか?
私個人としては、インスタライブとかで「チャンスあるよ」って発信してます。でも競輪選手になろうとする子達は、なかなかこっちには来てくれませんね。
Q:そんな中競技に勤しんでる太田選手ですが、「何が楽しいの?」と聞かれたらどう答えます?
価値観は人それぞれだと思いますが、自転車競技者としてより高みを目指したい。やるなら世界で1番を目指したい。その過程に居て、その行程に没頭できている時間が楽しいのではないかと思います。
「凄まじく夢を追ってるでしょ、私」(笑)?