静岡から世界へ

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競輪のトップ選手が周りに居る環境

Final / Women's Scratch Race / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP III, Hong Kong, 鈴木奈央

Q:トラック競技とガールズケイリンを両立するメリットや、魅力はなんでしょうか?

いつもすぐ近くで短距離のナショナルチームが練習しているので、競輪をやる上で有利かなと思います。どんな練習をしているのか見られますし、聞きたいことがあれば、競輪のトップ選手たちに聞くことができます。

競輪ではあっても、短い距離を走るだけじゃなくて、やっぱり乗り込みとかも必要だと思います。その点、中長距離の選手として乗り込みのベースがあるので、伸び代は沢山あると思っています。

あと、海外遠征に行けるのが楽しいです(笑)

Q:海外遠征と言えば、古山稀絵選手が「中村妃智選手らと遠征先で食事に行くのを楽しみにしている」とおっしゃっていました。

ですね(笑)

ホテル近隣のカフェを調べて、レースの合間やリカバリーロードの日に、20kmくらいの場所にカフェを見つけて行ってます。

Men's Omnium / Point Race / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP V, Brisbane, Australia, 鈴木奈央 古山稀絵

Q:トラック競技の女子選手では、特に下の世代の人手不足に直面していると思います。両立している選手としてどうお考えですか?

正直に言うと「お金が欲しくて競輪選手になる人」には競技は続けられないと思います。

今はガールズケイリンの収入に加え、スポンサーから毎月頂けるお金がありますが、私がデビューした頃はそういったものもありませんでした。「やっぱり競輪だけやっている方が良い」と思って競技から離れてしまう選手が多かったのではないでしょうか。

競技をやっていこうと思うと、競輪での頂点・・・ガールズグランプリを目指すとすれば、不利になってしまう部分もあります。「静岡で暮らすこと」を始め、色々なリスクも背負うことが事実です。それでも、競技が楽しいと思って競輪選手になった選手には、競技を辞めないで欲しいと願っています。

※ナショナルチームメンバーは練習の拠点となる静岡で暮らすことを要求される。

オリンピックは、ずっと目標であるもの

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