ただものではない“仙人”の雰囲気にたじろぐ中野慎詞

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いよいよ、入滝

儀式を終え、いよいよ入水。

「悪いものを取り去り、運命を切り開く!エエエイッ!!」

中野慎詞

エエエエい!

仙人から教わった、二本指で切るようなポーズ(仙人が修行中に体得した「念彼観音力」をイメージしているそう)とともに、願いを大声で叫ぶ中野。
ついに、滝壺に入っていく。

中野慎詞

入水前の運動・・・・?

意を決して、滝の真下へ。

不規則な水の勢いは、「全身を叩かれているよう(中野談)」な衝撃を与え、はじめはまっすぐ立つこともままならないほど。

しかし強い心で、何度も想いを叫び続ける。

轟音で鳴り響く水の音。
その音を切り裂くように響く

「悪いものを取り去り、運命を切り開く!エエエイッ!!」

という中野の雄叫び。

滝行の真髄に触れた? 中野の覚醒

本来は「修行して結果を出す」ということを目的としている滝行。邪念や執着を取り払うことも、ひとつの効果である。

そんな滝行の真髄に触れたのか、中野の表情にも一気に変化が。

終盤は神々しさすら感じる姿に。

滝に打たれていた時間は20分ほど。どんどんと悪いものが流されていく中野の様子が写真に記録されていく。

新たな境地に立てた

滝から上がってきた中野。明らかに纏う雰囲気が変わり、周囲の光が中野を祝福するかのように降り注ぐ。

「心が洗われました。本当に“無”になれて、新たな境地に立てた気がします」

「世界各地で修行してきた仙人からも、多くのことを学ぶことができました。“エエエイッ!!”とお腹から声を出してポーズをすると、本当に良い感じで力が入るんですよ。もしかしたら、今後スタートする前のルーティンに取り入れるかもしれないです(笑)」

目を輝かせながら、「また(滝行を)やりたい」と語る中野慎詞。表情を見ているだけでも、見事に「悪いものを取り去った」ように感じる。

運命を切り開けるかどうか、全日本選手権トラックでの走り、そしてその後の世界選手権トラック(10月にチリで実施)の走りに期待が持てる企画となった。

中野選手のように運命を切り開きたい場合にはこちらへどうぞ

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