「Make it happen」……~it~を成し遂げる
オリンピック代表応援特設サイトが現在公開中だが、サイト内ではオリンピックへ向けて、それぞれの「it=成し遂げたいこと」について話を伺う。
ケイリン、チームパシュートの2種目での出場となる中野慎詞選手。幼い頃からの憧れの舞台であるオリンピックへの出場は間近に迫っている。世界最大のスポーツの祭典で成し遂げたいことは?
中野慎詞の「it」~夢~
「カッコ良いこと言おうと思ってもなかなか思いつかなかったのですが、自分がなぜ自転車を始めたのか、なぜオリンピックを目指したのか、というのを考えたら、自然と“夢”という言葉が出てきました。
自転車を始めるきっかけとなったのは、競輪の師匠である佐藤友和選手との出会い。師匠との出会いで、“競輪選手になりたいという夢”を持つことができました。その夢を追いかけ続けて、この舞台まで来ることができました」
競輪は今の師匠。しかし”オリンピック”を目指すきっかけとなったのは、幼少期に見たアスリートたちの姿。少年だった中野にとって、メダルを獲った選手たちは輝いて見えた。
「子どもの頃に見た北京オリンピック、ロンドンオリンピックは強烈に覚えています。自転車競技はそれほど見ていなかったのですが、両大会で金メダルを獲得したレスリングの吉田沙保里選手、4×100mリレーでバトンを放り投げて喜びを表現した朝原宣治選手、平泳ぎの2種目で金メダルに輝いた北島康介選手。
そういうアスリートの皆さん姿を見て、純粋に“すげー!”って。それがきっかけで自分もオリンピックに出たい、メダルを獲りたい、という夢を抱くようになりました」
自分も夢を与える存在になる
自転車競技の選手になるという夢と、オリンピックで戦うという夢。そのふたつの夢は実現間近となっているが、さらにその先に目指している姿がある。
「僕が師匠にしてもらったように、夢を与える存在になりたいというのがアスリートしての目標なんです。
今回のオリンピックで自分が走る姿を見て、自分に憧れて自転車を始めましたっていう人が1人でも出てきてくれたら嬉しいです。師匠からもらったものを、次に繋ぐ。そういう存在になるというのも、夢のひとつかもしれません。それが叶えられるのがパリオリンピックだと思っています」
少年時代に憧れた夢の舞台。その舞台に立つことも、活躍することも、そして憧れの存在になることも、全てが中野慎詞選手の”夢”。
その舞台の開幕は近い。