予選 反応は悪くないけど判断が遅かった

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準々決勝:ほぼ決勝のような緊張感

Q:では、次は準々決勝。4着までが勝ち上がりのレースでした。

佐藤水菜, SATO Mina, JPN, オレナ・スタリコワ, STARIKOVA Olena, UKR, リー ソフィー・フリードリッヒ, FRIEDRICH Lea Sophie, GER, ソフィー・ケープウェル, CAPEWELL Sophie, GBR, ケルシー・ミシェル, MITCHELL Kelsey, CAN, クリスティーナ・クロナン, CLONAN Kristina, AUS, Quarter finals, Women's Keirin, 2022 Track World Championships, Saint-Quentin-en-Yvelines, France

めちゃくちゃ強いメンバーだったので、4着上がりとはいえ緊張感しかないレースでした。ほぼ決勝みたいでしたね。

Q:4着上りとなると「別に1着狙わなくてもいい」と思うのか「いや1着獲るつもりで行かないとヤバい」と思うのか、どっちだったんでしょう?

1着は獲りたいです。4着までと思うと絶対に負けるし、強豪たちを相手に自分がどこまでやれるのか試す機会でもあります。ここで負けたら終わっちゃうから、自分の力を最大限に出すステージだと思っていました。

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Q:ペーサー離脱前から動きが出るような、展開の早いレースでしたね。

これは自分としてはラッキーでした。

調子は悪くないと確信

Q:ちょっと危険なシーンもありましたね(選手間に突っ込んでいくようなシーン)。

競技では初めて「競輪」をした気がしました。危ないとは思いましたけど、自分の中でセーフティゾーンが見えていたので、そこに入っていくような感じで走りました。ジェイソン(・ニブレット短距離ヘッドコーチ)にはいつも「安全に走りすぎ」と言われるんですが、今回は「良くやったね」って感じだと思います。

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その後にケルシー(・ミシェル)が先頭でスピードに乗ってくれたので、これで「自分も出れる!」となりました。「出たからにはもうあとは、抜かれないように頑張ろう」と思って残りを走ったら、意外に差をつけて勝つことができました。自分の調子が悪くないことがわかりましたし、大会中に自分の力を発揮して勝てたことで自信にもなりました。

Q:準々決勝の走りを見て「これは金メダルまでいける!」と思った関係者も多いです。実際走っていた時、大差がついていることはわかっていましたか?

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走ってる時はわからなかったです。後から映像で見て「このくらい差をつけて勝てたんだ」と思いました。でも前回のミルトンでのネーションズカップでも、(ローリン・)ジェネストに結構車間を開けて勝つことが出来ていましたが、金メダルを獲ることはできなかったので「決勝で何があるかわかんないな」と思い、ある意味気を引き締めたレースになりました。

*ネーションズカップ第2戦、ケイリン決勝では落車が発生し佐藤も巻き込まれそうになった

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Q:もちろん自信もついたけど、ここで慢心してはヤバいなと。

そうです。「ネーションズカップでもそうだったから、この後もなんかあるんだろうな」みたいなことが頭をよぎっていました。

3着上がりの準決勝

Q:そして3着までが勝ち上がりの準決勝です。

佐藤水菜, SATO Mina, JPN, タキ マリー ディヴィン・クアメ, KOUAME Taky Marie Divine, FRA, ルス ダニエラ・ガシオラ ゴンザレス, GAXIOLA GONZALEZ Luz Daniela, MEX, ソフィー・ケープウェル, CAPEWELL Sophie, GBR, エルレス・アンドリュース, ANDREWS Ellesse, NZL, ステフィー・ファンデルピート, van der PEET Steffie, NED, Semi finals, Women's Keirin, 2022 Track World Championships, Saint-Quentin-en-Yvelines, France

準決勝は2組に分かれていましたけど、自分としてはメンバーに偏りがあるように感じました。「こっちの組の方が走りやすいな」とは思ったけど、だからこそ気を抜かないように注意したレースでした。

最後尾についたフランスの選手*は今どんどん力をつけていますね。ダッシュ力もあり、警戒しなければいけない子だと感じていました。

※タキ マリー ディヴィン・クアメ

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展開が動き始めたところでは、ちょっと立ち遅れちゃったと思ったんです。

「あ〜あ」と思ったところで前にニュージーランドの子*が入ってきてくれて……この子も動きがちだから多少信じてはいました。でも1回戦みたいなことは繰り返したくないと思ったので「何があっても自分で仕掛けよう」と考えていました。

*エルレス・アンドリュース

Q:外を結構長い間走りましたが、苦しくはなかったですか?

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あの時のスピード域ならば全然キツくはなかったです。「あと1周で間に合うかな、大丈夫かな」等は考えていました。焦りもなかったですし、内にいるより外にいる方が気も楽なんです。逆にあの位置で内側にいたら、どうしようって思ってると思います。動けないような位置に入ってしまうよりは、外にいて、自分のタイミングで仕掛けられる方が楽です。

Q:この時点で4本目(1回戦、敗者復活戦、準々決勝、準決勝)ですが、体力的には?

佐藤水菜, SATO Mina, JPN, Semi finals, Women's Keirin, 2022 Track World Championships, Saint-Quentin-en-Yvelines, France

全然なんともでした。脚的に苦しい展開がそんなになかったし、気持ち良く回せたと思います。

調子良い時の1000mって、キツくないけどタイムが出るんですよね。調子悪い時の1000mはキツいのにタイムが出てない。そんな感じです。綺麗に踏めてるとキツくないんです。

「1回戦で失敗できてよかった」

Q:その調子良い悪いは、走ってみないとわからないものですか?

そうです。でもこの日が調子が良かったかっていうと、それもまたよくわからなくて……

これは最近の悩みでもあるんですけど、最初に経験した香港のネーションズカップから海外遠征を重ねてきた中で、惨敗とかもないし、失敗とかもない。全部上手く走れています。だから「調子悪くて負けました」を経験できてないんです。

Q:それって怖いですよね。

怖いんです。だから「いつかどこかで失敗する」と思っていたし、周りにも言っていました。今回世界選手権の1回戦で失敗しておいて、ある意味……良くはないけど、良かったなと思います。失敗できる時に失敗ができたので。

「いつか起こるだろうと思ってた嫌なこと」が起こったのが1回戦でした。

Q:1回戦のあとはヘコみました?

ヘコんでないです。「脚力的に戦えるんだな!」と思って前向きでした。でも負けたのは事実だし、勝ち上がれなかったのは失敗です。改めて気が引き締まりました。悪い例を学べた、失敗だけど失敗じゃない、みたいな1回戦でしたね。

Q:ケイリンは奥が深いですね。走ってる本人にしかわからないことが多くて……

走ればわかります(笑)共感してもらえないことが多いから、そこは大変ですね。力がなくてもワンチャンあるけど、だからこそさっさと自分から走っちゃえば良いんですけどね。

Q:最近の佐藤選手は本当に「一旦前に出ると誰も追いつけない」になっていますね。

ああいう時は「私は中長距離選手……」と思いながら走ってます。「長い距離いける、まだいける」って。でも自分でスピードは作れないんですよね。

Q:だからスプリント種目が・・・・。

自分でスピードを作るのは、嫌いというか、心が嫌がってるというか……

決勝戦 ラスト1周で「いける!」

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