2023年8月13日に小倉競輪場で実施されたのはJCL BANK LEAGUE 2023 サマーフェスティバル in 北九州 by 福岡トランスと名を打っての『バンクリーグ』。3ポイント制マッチとロードスクラッチという、どちらもオリジナルな競技を行い、スパークル大分が完全優勝を果たした。

今大会のルール 3ポイントゲーム&ロードスクラッチの総合ポイントを競う

3ポイントゲーム

1チーム4選手で構成され、同時に2チームがバンクに出走する。
スタートから2周目まではポイントが付かず(ニュートラル周回)、3周目を含めた奇数周にスタートラインをトップで通過したチームがポイントを獲得し、3点先取したチームが勝利となる(ただし、1レースで1選手が獲得できるポイントは2点)。

勝利チームは、3点を獲得することができる。

ロードスクラッチ

バンクで行うクリテリウム。

各チーム4人ずつがバンクに出走。10km のレースを行い(今回は400mバンクなので25周回、500m バンクなら20 周回)、ゴールの着順に応じて以下ポイントがチームに加算される。

1位:6点
2位:3点
3位:1点

「3ポイントゲーム」と「ロードスクラッチ」の合計獲得ポイントの最も高いチームが優勝となる。

優勝候補、スパークル大分の沢田桂太郎に意気込みを聞いたところ

「VC FUKUOKAは事前にバンクを使用しての練習をしているなどの話は聞いています。バンクリーグで優勝するとスプリンターチームとして名が売れるので、この大会は勝ちたい大会です。元トラック選手として、しっかりポイントを稼いでいかないとです。注目?このレースが公式戦デビューとなる、日大の大先輩、石倉龍二選手です」

と語ってくれた。

今大会の参加チーム

VC FUKUOKA(ホームチーム)
Sparkle Oita Racing Team(以下スパークル大分と記載)
ヴィクトワール広島

スパークル大分の新メンバー石倉龍二がキーマンに

1試合目はホームのVC FUKUOKA(ホームチーム)対ヴィクトワール広島。このレースは2-2と最終ポイント獲得までもつれるが、最終周回にFUKUOKAの渡邊諒馬が抜け出すと、最後まで逃げきって先着。オープニングのレースは地元VC FUKUOKAが得た。

2試合目。後が無いヴィクトワール広島対スパークル大分のレース。まずはスパークル大分が1ポイントを得ると、2ポイント目は集団の中から最終ストレートでヴィクトワール広島が仕掛けると、スパークル大分の石倉が追っていく。スプリント勝負をハンドル投げの差で制したのは石倉。スパークル大分が2ポイントを先取する。その後に2ポイントを広島が獲得してイーブンとしたが、最後は集団から飛び出たスパークル大分の西原裕太郎が先着し、熱闘を制したのはスパークル大分となった。

3試合目。お互い1勝同士のVC FUKUOKA対スパークル大分の戦い。ポイント周回前にVC FUKUOKAの横塚浩平が前、スパークル大分の石倉が後輪につけて、ポイント争いは2人の勝負となる。3コーナーを前に石倉が前に出ると、ホームスとレートでの横塚の仕掛けに合わせて先着。まずはスパークル大分が1ポイントを先取する。

ポイント周回直後には、この2人がゆっくりと進む集団を1周追い抜きして、再び前に出ると、2回目の勝負へと突入する。この2人の2回目の勝負は再び石倉が先着し、スパークル大分が2ポイントを先取。レースの勝敗に王手をかけた。

しかしレースはこの時点で終了。会場は一瞬どうなったのか分からない状況となったが、実は先頭が集団を追い越した時点でレースは終了というルールがあり、石倉と横塚が1回目のポント周回直後に集団を1周追い抜きしてレースは終了していた。その時点で1ポイントを得ていたスパークル大分がこの勝負の勝者となった。ただし、得ることができたのは1ポイントのみ。

※ここまでスパークル大分で目立った活躍をしたのは沢田選手がレース前に語っていた石倉選手

ロードスクラッチは鎌田の大逃げ 捕まるか?

ここまでの総合ポイントはスパークル大分とヴィクトワール広島が4ポイントで同点。VC FUKUOKAが3ポイントと、第3試合での集団追い越しのために、1試合も勝っていないヴィクトワール広島がスパークルと暫定同率1位という不思議な展開。優勝は各チーム4人、合計12人で走るロードスクラッチ(25周)の結果に委ねられた。

レースは残り22周。前でアタックが繰り広げられるが、集団から飛び出したのは鎌田晃輝(VC FUKUOKA)。若干19歳の全日本ロードU-23を制した選手が単独で集団から抜け出すことに成功した。

残り10周を切り、半周ほどリード保ってひたすら駆けていく鎌田に対し、集団内ではスパークル大分の黒枝士揮が先頭でスピードを上げていくと、鎌田との差を詰めて残り4周で黒枝士輝が離脱。残り2周を切ると、遂に追いついた集団は鎌田を吸収する。

しかしスパークル大分はスピードを落とさずに最終周回へ。先頭を引いてスピ―ドを上げるのは沢田桂太郎、そして残り半周で先頭から離脱して、勝負は黒枝咲哉と西原裕太郎が決める展開。最後は黒枝咲哉が両腕を広げて先着。後ろからヴィクトワール広島、VC FUKUOKAの選手が飛び込み、そして4着にもスパークル大分の西原が入る。

スパークル大分がロードスクラッチで8ポイントを獲得し、合計12ポイントで優勝を果たした。2位はVC FUKUOKAで8ポイント、ヴィクトワール広島が7ポイント獲得で3位という最終結果となった。

結果表示サイト

選手インタビュー

1/2 Page