オムニアムとは

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第1種目スクラッチ

観客席には日本の国旗や梶原悠未の名前を書いたボードを持った応援団の姿もあった。スタート前、梶原の名前がコールされると大きな拍手が沸き起こる。梶原はひきしまった表情で最初の種目スクラッチのスタート位置についた。

トラックを30周して先着を競うこの種目。レースは終盤まで大きな動きはなく、淡々とした集団走行が続く。梶原も集団の中で息を潜めるように戦いの時を待つ。

残り周回が10周を切るあたりから徐々にスピードが上がり、集団の動きが活性化していく。

残り5周、優勝候補に挙げられたイギリスのローラ・ケニーが集団の先頭に出たことで各選手が臨戦態勢に入る。梶原は集団の中から外側に出て徐々にポジションを上げていく。

残り3周、ケニーに替わって同じく優勝候補に挙げられたオランダのウィルトが先頭へ。スピードはさらに上がり集団内の緊張度が高まる。梶原は先頭から2番目あたりをキープ。

最後のスピード勝負に備える選手たち。そんな中、残り2周に入ったところで2人が落車、そしてラスト1周の鐘が鳴り響いたホームストレッチで大量落車が発生してしまう。落車によって10人ほどの選手と自転車がトラックに投げ出された。その中には優勝候補だったイギリスのケニーの姿も。

落車の難を逃れた梶原はそのまま走り切って2着でフィニッシュ。1着はアメリカのジェニファー・バレンテ。

第1種目スクラッチ結果PDF

第2種目テンポレース

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