2019-20シーズンのワールドカップも既に3戦を終え、早くも折り返しを迎えた。オリンピックに向けた各国の出場枠争いにも少しずつ答えが見え始めている状況だ。

本記事では『日本代表が2020東京オリンピックの出場枠を獲得するために最低限必要となる成績』をテーマに、ワールドカップ第4戦開幕前のオリンピックポイントランキングについて解説していく。

オリンピックランキングに基づく出場枠の決定方法は非常に複雑であるため、こちらの記事も参考にしながら読み進めて頂きたい。

【トラック】2020年東京オリンピックの出場枠はどうやって獲得するの?

【男子】短距離種目

男子チームスプリント

日本ナショナルチームとして、雨谷一樹深谷知広新田祐大が出場予定。

チームスプリントはランキングの上位8カ国が出場枠獲得となる中、日本は現在ボーダーラインと607.5ポイント差の10位につけている。8位中国は既に3戦分のポイントを加えた上での得点であるため、まだ1戦分のポイントしか得ていない日本としては十分に逆転可能と言える。

しかし、7位のオーストラリア、9位のニュージーランドは日本と同じく1戦分のポイントしか得ていない。つまり、残り3戦におけるこの2カ国との関係性が非常に重要となる。

第4戦にはオーストラリア・ニュージーランド共に出場予定であるため、日本代表には
・この上記2カ国より上位の成績を残すこと
が絶対条件として求められる。

500点以上の差を埋める必要があるため、メダル獲得及び順位を大きく離した上での勝利が欲しいところだ。

男子ケイリン

※他種目のランキングから枠を獲得している国には線を引いてある

脇本雄太(TEAM BRIDGESTONE Cycling)、新田祐大(日本ナショナルチーム)の2名が出場予定。ケイリンはチームスプリントで枠を獲得した国(図で斜線を引いている国)以外の上位7カ国が出場枠を得ることが出来るが、現在ランキング1位の日本にとっては特に問題にする必要もない。

事実上のボーダーとなっているトリニダード・トバゴとは倍以上の点差がついているため、ケイリンでの出場枠はもう手中に収めたも同然と言って良いだろう。後は選手個人の戦いだ。

男子スプリント

※他種目のランキングから枠を獲得している国には線を引いてある

脇本雄太(TEAM BRIDGESTONE Cycling)、深谷知広(日本ナショナルチーム)、新田祐大(日本ナショナルチーム)の3名が出場予定。ケイリンと同じく、チームスプリントで枠を獲得した国以外の上位7カ国が出場枠を得ることが出来る。

スプリントでの枠争いに関係がない国を除いた事実上のランキングでは現在2位。深谷の2戦連続のメダル獲得や、日本人選手全員が1/8決勝まで勝ち上がるなどの活躍により、オリンピック出場へ向けて大きく前進した種目だ。

こちらも出場枠獲得はほぼ確実と言える。予選落ち等の最悪の自体が無ければ問題ない。

スプリントで手が届くか 女子短距離編