第1・2戦の連戦から2週間空き、「2019-2020UCIトラックワールドカップ第3戦 香港大会」が11月29日から12月1日にかけて開催される。

アジア地域唯一の開催となる香港大会。今回も欧州諸国の強豪たちが名を連ねている。オリンピック出場を賭けたワールドカップもいよいよ中盤戦となり、日本からは男子チームパシュートのオリンピック出場が懸かったチームブリヂストンサイクリングが男子中・長距離種目に出場予定だ。第3戦注目選手たちを紹介していく。

ブリヂストン勢が参戦 男子編

【男子チームパシュート】

予選通過の壁は高く、年々レベルが上がっている男子チームパシュート

ヨーロッパ選手権から続き、ワールドカップも2連勝中と絶好調デンマークチームからはラッセ ノーマン・ハンセン以外別メンバー(マティアス・マルムベルグ/ラスムス・クアーデ/ロビン・スキーヴィル)でエントリー。クアーデはUCIプロコンチネンタルチームにも所属し、過去に同種目ワールドカップ優勝や国内選手権も制している。マルムベルグとスキーヴィルは19、18歳と若手だが、強豪国ルーキーの力は侮れない。

また、2戦連続で表彰台へ登っているイタリア(フランチェスコ・ラモーン/ミケーレ・スカレテッティーニ/ジョナサン・ミラン/リアム・ベルタッツォ)、オリンピックランキング上位に位置づけているカナダやドイツ、そして昨年のワールドカップで50秒台を出したキャンベル・スチュワート擁するニュージランド(ディラン・ケネット/ニコラス・ケルゴゾウ/トム・セックストン)が出場予定。

イギリス、HUUB、フランスのエントリーは無し。

そして遂に日本勢も満を持して登場。チームブリヂストンサイクリングからは近谷涼/今村駿介/窪木一茂/沢田桂太郎(リザーブは無し)がエントリー。予選を通過するためには日本記録である3分57秒488を大きく上回るタイムを出す事が条件、メダル圏内を狙うのであれば50秒台は必須(※バンクにもよる)。

アジア選の優勝でオリンピックポイント獲得&世界選手権出場の権利を得たが、オリンピックランキング的にもタイム的にも余裕はなく、遮二無二挑むしかない。

【男子オムニアム】

確かなレースセンスと実力が問われるオムニアム。第1戦スクラッチ1位のアルベルト・トーレス(スペイン)や、今シーズン初出場の現世界王者キャンベル・スチュワート(ニュージーランド)、ロジャー・クルーゲ(ドイツ)など、常に上位で見かける選手たちがエントリー。混戦になると予想される。

セバスチャン・モラ

日本からは窪木が出場予定(リザーブ:今村)。第2戦で行なったクレイグ・グリフィンコーチへのインタビューで「オムニアムは3大会で3人の選手を出場させる」と述べており、日本の獲得ポイントはもちろん、窪木自身のオリンピック出場の為の評価も重要となる。

窪木のワールドカップオムニアム出場は2018-19ワールドカップ第3戦ぶりとなる。第2戦終了時の日本のオリンピックランキングは8位だが、リオオリンピックオムニアム日本代表の走りに期待だ。

【男子スクラッチ】

オムニアムの種目でもあるスクラッチ。エントリー数も少なく、展開によってリザルトも変わるため絶対的な有力候補は挙げづらいが、現欧州王者のセバスチャン・モラ(スペイン)や、第1戦覇者であり2018年スクラッチ世界王者のヤウエニ・カラリオキ(ベラルーシ)、ヨーロッパ選手権2位のクリストス・ボリカキス(ギリシャ)などに注目したい。

日本からは沢田桂太郎が出場予定。

【男子マディソン】

デンマーク、フランスが不出場。その中で有力と言えるのは現世界王者ペアのドイツ(ロジャー・クルーゲ/テオ・ラインハルト)、オセアニア選手権2位ペアのニュージーランド(トム・セックストン/キャンベル・スチュワート)。

そして第1戦3位、第2戦4位と、優勝まであとひと踏みのスペイン(アルベルト・トーレス/セバスチャン・モラ)も参加。彼らは今度こそ栄光を掴み取れるか?

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