11月3日、東欧ベラルーシで『2019-2020トラックワールドカップ第1戦』の女子オムニアムが行われ、世界王者のキルステン・ウィルト(オランダ)、ローラ・ケニー(イギリス)等、世界のトップ選手が顔を揃えるハイレベルな戦いをジェニファー・バレンテ(アメリカ)が制して優勝。チームパシュートと併せ、今大会2冠を達成した。
女子オムニアムには24人がエントリー。東京オリンピックでのメダル候補がずらりと顔を揃える中、オリンピック前最後のワールドカップ初戦における各選手のコンディションに注目が集まった。
そうした中、序盤から他を圧倒していったのが、アメリカのジェニファー・バレンテであった。
最初の種目スクラッチを持ち前のスピードで制して幸先の良いスタートをきると、続く2種目目のテンポレースでも世界王者キルスティン・ウィルト(オランダ)やローラ・ケニー(イギリス)といった強敵たちの隙きを突き、集団を1周追い抜きするラップに成功。それ以外にも得点を重ね、最後は集団先頭でフィニッシュして1位。
エリミネーションでは、ケニー(イギリス)、レティシア・パテルノステル(イタリア)の前に屈したものの3位。
結果、バレンテは圧倒的優位な状況で最終種目のポイントレースを迎えることになった。
3種目終了時点の暫定順位
1位:ジェニファー・バレンテ(アメリカ) 116点
2位:レテツィア・パテルノステル(イタリア) 112点
3位:ローラ・ケニー(イギリス) 96点
7位:キルステン・ウィルト(オランダ) 88点
バレンテの注意すべき相手は、4点差で迫るパテルノステル。レース中、しっかりとマークしながら冷静にレースを進め、途中自ら得点も奪いに行く。
攻めと守り、両方をこなしながらレースを進めていくバレンテの前にパテルノステルの成す術はなかった。
結果、バレンテは2位のパテルノステルとの得点差を15点差まで広げ圧勝で優勝。チームパシュートと合わせて2冠を達成したバレンテは、オフシーズンの強化が順調であったことをライバルたちに見せつけることになった。一方、世界王者ウィルトは最後まで精彩を欠き7位に終わった。
11月9日よりグラスゴーで行われるトラックワールドカップ第2戦には、日本から梶原悠未が参戦予定だ。
女子オムニアム結果
優勝:バレンテ(アメリカ)130点
2位:パテルノステル(イタリア) 116点
3位:ケニー(イギリス) 106点