8月24日、静岡県で行なわれた『2019ジャパントラックカップⅡ』男子スプリントは”誕生日の男”マシュー・グレーツァーと、”娘が誕生日の男”デニス・ドミトリエフの激闘を繰り広げ、「誕生日の男」が勝利を勝ち取る結果となった。
勝ち上がり
日本からは河端朋之、新田祐大、深谷知広、脇本雄太、小原佑太、雨谷一樹、新山響平、松井宏佑、高橋晋也、吉元大生、堀航輝の11人、全体で26人が出場した男子スプリント。勝ち上がりは以下の通り:
予選(200mタイムトライアル)→1回戦→準々決勝→準決勝→決勝
予選(200mタイムトライアル)
予選タイム上位16人が1回戦へ進出する。上位16人のタイムは以下の通り
1 | ネイサン・ハート | AUS | 9.784 |
2 | 河端朋之 | JPN | 9.806 |
3 | マシュー・グレーツァー | AUS | 9.827 |
4 | 新田祐大 | JPN | 9.845 |
5 | デニス・ドミトリエフ | RUS | 9.851 |
6 | シュテファン・ボティシャー | GER | 9.852 |
7 | ジャック・カーリン | GER | 9.877 |
8 | 深谷知広 | JPN | 9.903 |
9 | ジョセフ・トルーマン | GBR | 9.907 |
10 | 脇本雄太 | JPN | 9.917 |
11 | テオ・ボス | NED | 9.941 |
12 | 小原佑太 | JPN | 9.990 |
13 | 雨谷一樹 | JPN | 10.025 |
14 | ライアン・オーウェン | GBR | 10.027 |
15 | フィリップ・ヒンデス | GBR | 10.035 |
16 | バシリウス・レンデル | LTU | 10.047 |
新山は10.087で17位、松井は10.089で18位、高橋は10.312で23位、吉元は10.355で24位、堀は10.411で25位。この5名は予選敗退となった。
1回戦
組み合わせと結果は以下の通り
1組 | ○ | ネイサン・ハート |
バシリウス・レンデル |
2組 | ○ | 河端朋之 |
フィリップ・ヒンデス |
3組 | ○ | マシュー・グレーツァー |
ライアン・オーウェン |
4組 | ○ | 新田祐大 |
雨谷一樹 |
5組 | ○ | デニス・ドミトリエフ |
小原佑太 |
6組 | ○ | シュテファン・ボティシャー |
テオ・ボス |
7組 | ○ | ジャック・カーリン |
脇本雄太 |
8組 | ○ | ジョセフ・トルーマン |
深谷知広 |
雨谷、小原、脇本、深谷はここで敗退となった。
準々決勝
組み合わせと結果は以下の通り
1組 | ○ | ネイサン・ハート |
ジョセフ・トルーマン |
2組 | ○ | ジャック・カーリン |
河端朋之 |
3組 | ○ | マシュー・グレーツァー |
シュテファン・ボティシャー |
4組 | ○ | デニス・ドミトリエフ |
新田祐大 |
河端、新田は準々決勝で敗退となった。
準決勝
組み合わせと結果は以下の通り
1組 | ○ | デニス・ドミトリエフ |
ネイサン・ハート |
1本目はドミトリエフがイン側・先行でスタート。前後の入れ替わりはないまま最終周回へ。2コーナーで駆け下りながら加速するハートがドミトリエフに並び、そのまま先頭に出て走りきりフィニッシュ。まずはハートが1本目を先取する。
2本目、先行するハートにゆっくりと続くドミトリエフ。前後が変わらないまま最終周に突入し、バックストレッチで加速したドミトリエフがハートに並びかけ、そのまま並走の状態で最終ストレートへ。2本目は僅差でドミトリエフが制し、勝負は3本目へ。
3本目は前にドミトリエフ、後ろにハートとなり最終周へ。バックストレッチで加速したドミトリエフにハートは追いつけず、ドミトリエフの勝利。決勝進出を決めた。
2組 | ○ | マシュー・グレーツァー |
ジャック・カーリン |
グレーツァーがイン側・先行でスタート。前日(23日)スプリントで優勝したグレーツァーは、疲れを見せることなく逃げ切って1本目を先取する。
2本目、じりじりと進む先頭のカーリンと後方のグレーツァー。徐々に加速して最終周に入ると、バックストレッチから3コーナーでグレーツァーがカーリンに並び、横並びのまま最終ストレートへ。フィニッシュは僅差でグレーツァーが先着し、決勝でドミトリエフと戦うことになった。
決勝(ドミトリエフvsグレーツァー)
決勝戦はデニス・ドミトリエフ対マシュー・グレーツァー。短期登録制度で日本人にもお馴染みの選手たちによる戦いとなった。奇しくもこの日はグレーツァーの誕生日、そしてドミトリエフはこの日の早朝に第2子が産まれる「めでたい」2人の勝負。
レースの1本目は前にグレーツァー、後ろにドミトリエフの位置で速い段階からスピードが上がって最終周に突入。ドミトリエフはグレーツァーを捕らえることが出来ず、1本目はグレーツァーの勝利となった。
2本目はドミトリエフが前となってレースが進む。加速しきらない状態で最終周まで突入すると、ドミトリエフが急発進して2本目を得る。この結果、互角となった勝負の行方は3本目に委ねられる。
3本目。ドミトリエフが前となり、ゆったりしたペースでじりじりと1周目が進む。このまま2本目と同じような展開になるのかと思った2周目のバックストレッチ、ここでグレーツァーが一気に加速する。
ドミトリエフを追い抜きロングスプリントを始めると、最初はグレーツァーを追っていたドミトリエフだったが途中で勝負を諦めてしまい、残り半周の時点で勝負あり。
この結果、「めでたい」2人の勝負を制して優勝したのはグレーツァー、2位はドミトリエフとなった。
尚、3位決定戦はネイサン・ハート対ジャック・カーリン。カーリンがハートを下して3位を獲得した。