連日盛り上がっている『競輪ワールドシリーズ2026』第4ラウンド・伊東温泉競輪場の決勝が7月12日に実施された。
今季3開催目、ついに決勝に辿り着いたマシュー・リチャードソン
デビュー戦となった第2ラウンドの小倉では、初日でバンクレコードに迫るスピードを見せたものの、その後はふるわず決勝進出を逃したリチャードソン(イギリス)。続く第3ラウンドの青森開催では、中野慎詞との熱戦の末に逃した決勝。そして3場所目となった伊東温泉競輪で初の決勝進出となったリチャードソン。相手はナショナルチームのエース太田海也に加えて2023年にKEIRINグランプリを制したこともある松浦悠士を含む4車で決勝に臨む西日本の混成ライン、そして地元静岡の深谷知広と岡村潤のライン、リチャードソンは単騎でこの2つのラインに挑む形となった。
太田が押し切って優勝「ラインの力で全力以上を発揮できる」
決勝は太田海也を含む4車のラインを深谷の静岡ライン、そしてリチャードソンがどう攻略するかに注目が集まったが、レースは見せ場を作りながら太田が押し切っての優勝を遂げた。
「僕らは4車だったので、ラインの力を活用して、自分の力以上のものが出せるということは経験として分かっていました。あとは走っている間の自分の微調整でした」
上記は太田のコメントだが、やはり4車というアドバンテージは大きく、レースは最初から太田と松浦を含む混成ラインが主導権を握っていった。松浦がスタートと同時に動き、先頭を獲って、混成ラインが前を固める。
「深谷さんは(先頭を)獲りに行くなとは思ったのですが、(太田)海也が獲りに行くと、深谷さんが海也を見て、獲りに行っちゃうんで。バレないように行きました」
松浦がレース後に語ってくれたことだが、狙いがハマったことが分かる。そこからは4車の混成ラインの思惑通りのレースになったことが太田の言葉からうかがえた。
最後まで前を譲らなかった太田は「4車のラインを最大限に活かすのは、突っ張り先行と考えて組み立ててきました。自分のできる最大限の力で強気にレースをしていったのが良かったのかなと思います」
そう語り、逃げ切っての優勝を遂げた。
悔しさを滲ませるリチャードソン
“突っ張り先行”、競輪のレースで使われる言葉だが、誰が来ても下がらず、とにかく先頭を維持して逃げ切る戦法。そしてその太田の後ろを固めていたのは2023年のグランプリチャンピオン。この強力ラインを突破することがいかに難しかったのか、リチャードソンは少し困ったような顔をインタビューで見せた。
「前に太田選手がいて、その後ろに元SS級の松浦選手がいて、そのラインが4車。もし今日勝てていたら、自分の人生の中で最もクレイジーな勝利になっていたと思います。そう思えるほど難しいレースでした。もちろん勝ちたい気持ちはありましたが、このレースで3着になれたことは誇りに思います」
開催場所の伊東温泉競輪場では観にきたお客さんたちが大盛り上がりとなるレース展開の末、太田海也が力を見せての優勝。2着には松浦。そして3着にリチャードソンという最終結果となった。今開催も見どころ満載となったレースのレポートを次のページではお伝えする。






