1年ぶりのコンビで圧勝 垣田・内田がマディソンで金メダル

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男子ポイントレース

4日間にわたる大会の大トリとして行われたポイントレース。

120周回で争われたレース。

序盤は集団で進み、最初のポイント周回は兒島直樹(JIK)、2回目は橋本英也(JPCA)がそれぞれ1着の5ポイントを取る幕開け。

直後、山下虎ノ亮(チームブリヂストンサイクリング)、佐藤健(Team SAGA SPORTS PYRAMID)らがアタックを仕掛け、ここから集団はバラバラとなってハイペースの展開となっていく。

ラップ(1周追い抜き/ボーナスポイント20ポイント)が次々と発生し、レースの先頭がたびたび入れ替わる目まぐるしいレース。

なかでも、兒島・橋本・山下・佐藤の4人が暫定上位を争い進んでいく。

兒島・橋本の競り合い

終盤、9回目のポイント周回を終えたところで佐藤が暫定1位となるが、その後に兒島、橋本、山下が3度目のラップに成功。
2倍の得点となる最後のポイント周回を前にして、ポイントは以下の通り。

兒島直樹 85
橋本英也 84
山下虎ノ亮 77
佐藤健 77

上位4人の誰もが1位になれる位置につけて、緊張感が高まっていく。

残り3周。2人の選手が逃げ、その後の集団に兒島と橋本。先に兒島が仕掛けるが、すかさず橋本が追走していく。

見応えのある競り合いが続くなか勝負は最後のストレートへ。橋本が前でスプリントしていくが、兒島がゴール目前で外から橋本をかわしてフィニッシュ。

前には2人がいたため着順は3着。4ポイントを獲得して橋本の逆転を許さなかった。兒島は合計89ポイントを獲得。そしてこの大会3つめ、そしてポイントレース4連覇となる優勝を決めた。

3位争いは山下・佐藤が同ポイントとなるが、、最終着順により山下が銅メダルを獲得した。

順位 所属 選手名 ポイント
1位 兒島直樹 JIK 89
2位 橋本英也 JPCA 86
3位 山下虎ノ亮 チームブリヂストンサイクリング 77

リザルト

優勝:兒島直樹

Q:3つめの金メダル獲得、おめでとうございます。

まずは4日間無事に終われて、ホッとしています。

Q:スタート前はどんな想定でしたか?

まずは最初のポイント周回を取り、スプリントの展開になっても逃げの展開になっても対応できるように、レースの流れをしっかり見極める考えでした。

結果的に逃げる選手がたくさん出るレースになったので、その動きに反応して、自分も逃げに参加していきました。

Q:ラストは橋本英也選手との着順勝負。先に兒島選手が仕掛けた後、残り1周で橋本選手を前に出すような動きに見えました。

残り3周くらいで、橋本選手が他の選手に阻まれているのが見えたので思い切り仕掛けたのですが、走りながら場内のモニターを見ていたらすぐ後ろまで橋本選手が迫ってきていた。「このままだと最後にスピード差で抜かれるな」と感じて、バンクの上に行って、再度勝負に行こうと思いました。

Q:これでポイントレースは4連覇。ポイントレースでの強さの要因は?

やっぱり場数の多さだと思います。レースの流れはもちろん、モニターに映る自分のポイントと他の選手たちのポイントを確認して、残りの周回数と獲得可能なポイントを考えながら走っているのですが、これまでにレースをたくさん経験してきたことで冷静に判断ができるようになったと感じています。

Q:あらためて、この大会を振り返ってみていかがでしょうか?

養成所で競輪選手になるためのトレーニングに励んでいるので、不安な部分も大きい大会でしたが、この結果を受けて自信を持てました。世界選手権に出ることができれば、自分が持てる力をすべて発揮したいと思います。