世界で戦うために必要なのは”ポケモン”みたいな進化

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余談 佐藤水菜との会話

インタビュー中に乱入してきたのは佐藤水菜選手。乱入ついでにインタビュアーに加わっていただきました。

佐藤水菜

Q:全日本選手権はいかがでしたか?佐藤水菜選手も出場した中距離のレ―スがありましたが、強敵でしたか?

佐藤:全日本で走ったから気持ちが分かるのだけれど、エリミネーションの位置取りはめっちゃ重要!

内野:スタートめっちゃ大事だなということをあらためて知りましたね(笑)。ほんとに少し油断していると内側に詰まって行き場所が無くなりますし……かといって最初に出し過ぎると疲れてしまいます。世界選手権とか、国際大会で1回目で終わるなんてもったいなさすぎる。とにかく1番には降りません!

女子エリート, エリミネーション, 2024全日本選手権トラック, 伊豆ベロドローム

Q:どうしていきなりエリミネーションの話……今回オムニアムにエントリーしていますが、目標としてはどうなんでしょう?

内野:エリミネーションは本当に最初が大事なんですよ。バンクの下のほうでミスったら、そこで脚使うことになっちゃいますからね。だからオムニアムではスクラッチで上位にいないとリスクが上がります。

佐藤:スクラッチ上手だよね!

内野:出るタイミングが本当に難しいですね。世界選手権では、スプリンターズレーン(バンク上の黒と赤の間)にいるかいないかで本当に変わります。でも勝負所までには脚が死んでるんですよね……。

佐藤:体験したからよくわかります(笑)。気がついたらもう脚がないんですよ。スプリンターズレーンに留まれると、大きく違います。ジェニファー・バレンテ(アメリカ)とかケイティ・アーチボルド(イギリス)とかがその場所で走っていて、その横とかにいたら無理だなと。ほんと難しいです。これまでは簡単かなとは思っていましたが……。

Q:それは窪木一茂選手がうまそうですね。スクラッチ職人。

内野:そうですね。人の後ろにつくのって賭けなんですよ。そこの見極めとか、どこで踏むかとかが窪木さんは上手です。結果として前の人に頼るのはギャンブルではありますが、流れを読まないといけませんね。

 

世界選手権では初出場となる女子オムニアムの他数種目に出走予定の内野艶和。持ち前のポジティブさと美しいペダリングで自分の立ち位置を確認しにいくことが今回の世界選手権となる。

昨年の世界選手権で銅メダルを獲得した内野の次のステップは?
結果に期待せずにはいられない。