2024年8月28日に開幕したパリ2024パラリンピック。
9月4日から9月7日に自転車ロードが実施され、日本からは3選手が「個人タイムトライアル」と「ロードレース」の2種目に出場。

ロードレースでは、杉浦佳子(女子C3)が東京オリンピックに続く連覇の快挙を成し遂げた。

本記事では日本人選手が出場したロード種目の結果をご紹介する。

個人タイムトライアル

先に実施されたのは個人タイムトライアル。日本人選手は全員9月4日のレースに出場した。

川本翔大(男子C2)

切断、機能障害、麻痺など四肢の障害のある選手が出場する「Cクラス」。Cクラスは障害の重度に応じて「C1-C5」にさらにクラス分けされる。

ベロドロームからパリ市街地へ舞台を移したロード種目で、日本チームの先人を切った川本。中間計測を5位で通過し後半やや失速するも、8位入賞を果たした。

優勝は自国フランスのアレクサンドル・ルオテ。トラックに引き続き金メダルを獲得した。

男子C2個人タイムトライアル(14.1km)

選手名 チーム タイム
1位 アレクサンドル・ルオテ LEAUTE Alexandre フランス 19:24.45
2位 エウート・フロマント VROMANT Ewoud ベルギー 19:26.61
3位 ダレン・ヒックス HICKS Darren オーストラリア 19:40.08
8位 川本翔大 日本 21:50.29

▶︎リザルトPDF

藤田征樹(男子C3)

トラックへの出場は見送っており、メダル獲得経験のあるロード個人TTにてパリパラリンピックデビューを果たした。
8位で通過した第1計測から第2計測では順位を1つ上げ、フィニッシュまで順位をキープ。安定した走りで7位入賞となった。

優勝は自国フランスのトマ・ペイロトン・ダルテ

男子C3 個人TT(28.3km)

選手名 チーム タイム
1位 トマ・ペイロトン・ダルテ PEYROTON-DARTET Thomas フランス 38:28.80
2位 エドゥアルド・サンタス アセンシオ SANTAS ASENSIO Eduardo スペイン 39:12.71
3位 マティアス・シンドラー SCHINDLER Matthias ドイツ 39:21.35
7位 藤田征樹 日本 40:14.50

▶︎リザルトPDF

杉浦佳子(女子C3)

女子Cクラスのロード個人TTは、C1-3混合で実施。混合で実施されるタイムトライル種目の場合は、公平性を保つために「係数タイム*」を用いて順位が決定する*。

『東京2020パラリンピック』でロード2種目制覇を果たし、ディフェンディングチャンピオンとして挑んだ杉浦は6位で中間計測を通過し、そのままフィニッシュ。6位入賞となり、連覇の夢はロードレースへ持ち越された。

優勝はマイケ・ハウスバーガー(ドイツ)。女子C2ロード個人TTで2023年に世界チャンピオンにも輝いている選手だ。

※「係数タイム」:クラスに応じた係数を、実際の「フィニッシュタイム」に掛けたタイム。

※ただし世界記録などは実際の「フィニッシュタイム」で記録される。
※女子C1-3個人パシュートのように、「係数タイム」が使用されない例外もある。

女子C1-3 個人タイムトライアル(14.1km)

選手名 チーム クラス 実タイム 係数タイム
1位 マイケ・ハウスバーガー HAUSBERGER Maike ドイツ C2 22:10.09 21:30.45
2位 フランシス・ブラウン BROWN Frances イギリス C1 23:57.73 21:46.18
3位 アンナ・ベック BECK Anna スウェーデン C3 21:54.71 21:54.71
6位 杉浦佳子 日本 C3 22:38.53 22:38.53

▶︎リザルトPDF

ロードレース

パラサイクリングロード最終日に実施された男女Cクラスのロードレース。個人TTに引き続き、日本から3選手が出場した。

川本翔大・藤田征樹

CクラスのロードレースはC1-3混合で実施。川本(C2)藤田(C3)は同レースへ出場した。

川本は序盤に先頭集団に混じりレースを展開するも、フランス・イギリスのアタックに引き離され、15位でフィニッシュ。一方の藤田は最大限の力を尽くしつつ自分のペースをキープ。20位でフィニッシュし、2選手とも完走を果たした。

優勝は『東京2020パラリンピック』ロードレースで銀メダルを獲得したフィンレー・グレアム(イギリス)。悲願の金メダルを勝ち取った。

※日本パラサイクリング連盟公式Xを参照

男子C1-3 ロードレース(71.0km)

選手名 チーム クラス タイム
1位 フィンレー・グレアム GRAHAM Finlay イギリス  C3 1:43:19
2位 トマ・ペイロトン・ダルテ PEYROTON-DARTET Thomas フランス C3 1:43:43
3位 アレクサンドル・ルオテ LEAUTE Alexandre フランス C2 1:45:09
15位 藤田征樹 日本 C2 1:56:13
20位 川本翔大 日本 C2 1:58:07

▶︎リザルトPDF

杉浦佳子

男子と同じくC1-3混合で実施されたロードレース。

杉浦は先頭を牽引する場面も見せつつ、トップ集団に混じりレースを展開。

そのまま終盤へとレースは進み、最終スプリントで勝負が決まる展開に。杉浦を含む3人横並びで最終スプリントに突入した。

最後までペダルを踏み続けた杉浦が1着でフィニッシュし、見事2連覇の快挙を成し遂げた。

※日本パラサイクリング連盟公式Xを参照

女子C1-3 ロードレース(56.8km)

選手名 チーム クラス タイム
1位 杉浦佳子 日本 C3 1:38:48
2位 フルリーナ・リンギング RIGLING Flurina スイス C2 1:38:48
3位 クララ・ブラウン BROWN Clara アメリカ C3 1:38:48

▶︎リザルトPDF

【パリパラリンピック】杉浦佳子が個人ロードで金メダル獲得 東京大会に続き連覇

全選手が入賞達成・金メダル獲得でパリ閉幕

8月28日からスタートした『パリ2024パラリンピック』。
パラサイクリング日本代表は全選手が入賞を果たしたほか、金メダル1枚を獲得し、パリでの熱戦を終えた。

パリでの活躍を振り返りつつ、今後も選手たちの走りにご注目いただきたい。

【パリパラリンピック】日本人選手の結果一覧(トラック)

障害の種類、度合いによってクラス分け……パラサイクリングってどんなもの?