伊豆ベロドロームで開催されている『2024全日本選手権トラック』の3日目に実施された男子スクラッチ。
兒島直樹が2日目のスクラッチとあわせて個人2冠を達成した。
オムニアムとは?
4種目を行いその総合成績を競う。
・定められた距離を走り着順を競うスクラッチ
・毎周回、フィニッシュラインを1着で通過した選手だけ1ポイントを得ることができるテンポレース
・2周に1回最後尾の選手が除外されるエリミネーション
・これまでのポイントを持ち点としてスタートし、10周ごとのスプリント周回で、1着に5ポイント、2着に3ポイント、3着に2ポイント、4着に1ポイントが与えられるポイントレース
男子オムニアム
今種目には、チームブリヂストンサイクリング勢のほか実業団、大学、高校から総勢16人がエントリー。
チームブリヂストンサイクリングからは橋本英也、窪木一茂、松田祥位らのエントリーはなく、若手主体での出走となった。
スクラッチ 兒島がゴールスプリントを制す
40周を走る第1種目のスクラッチ。
半分(20周)を過ぎたところで梅澤幹太(鹿屋体育大学)がアタックするが、残り10周で集団に吸収される。
さらにラスト5周ほどで金井健翔(松山学院高校)が果敢に仕掛けてアタックするが、残り2周で最終スプリントに向けて後方集団が一気にスピードアップしていく。最終周回に入る際には集団に飲みこまれてしまった金井。最後はブリヂストンサイクリングの選手たちによるスプリント勝負となり、これを大外から制したのは兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)。2位に山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)、3位に矢萩悠也(京都産業大学)となった。
テンポレース 要所でポイントを重ねた兒島
チームブリヂストンサイクリング勢が順々にポイントを重ねていくなか、要所でポイントを得た兒島直樹(8P)が1位。2位に山本哲央(6P)、3位に山下虎ノ亮(4P)。
エリミネーション 巧みなレース運びで王手
河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)、矢萩悠也らここまでの2種目でポイント上位につけていた選手が序盤で除外となる展開。
最後まで残ったのは、ここでも兒島直樹と山本哲央の2人。
最終周回に入る時点で横並びだった二人だが、兒島が一気に加速すると山本を突き放して先着。3種目連続で1位は兒島、2位に山本となった。3位には今村駿介。
ポイントレース 圧巻の完全優勝
迎えた最終種目ポイントレース。
ここまでの総合順位の上位はトップから兒島直樹(120ポイント)、山本哲央(114ポイント)。以下、今村駿介ほか3選手が90ポイントで並ぶ3位タイ。
レースは100周20km、ポイント獲得周回は10回となる。
レースは1回目のポイント周回で兒島が1着をとり、後続をさらにポイントで突き放すスタート。
序盤から中盤でアタックしたのは暫定8位からスタートした河野翔輝。ポイント周回を4連続で1位を取り、ポイントを積算して順位を上げていく。
7回目の周回ポイントでも兒島が1位を獲得。この時点で上位の並びは変わらず兒島(132ポイント)、山本(115ポイント)、今村駿介(100ポイント)。順位は変わらないものの、上位陣のポイント差がじわじわと広がっていく。
最終的には兒島が138ポイントを獲得し、全ての種目で1位を遂げる完全優勝となった。
2位は山本哲央(123P)。3位は接戦となったが、小刻みにポイントを積んだ今村駿介(105P)がその座を守り切った。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント |
1位 | 兒島直樹 | チームブリヂストンサイクリング | 138 |
2位 | 山本哲央 | チームブリヂストンサイクリング | 123 |
3位 | 今村駿介 | チームブリヂストンサイクリング | 105 |