パリオリンピック自転車競技種目の最終日、女子スプリント準決勝〜決勝までが実施された。日本から出場した佐藤水菜・太田りゆはいずれもすでに敗退している。
日本選手たちが敗れたツワモノたちによる、「最速」頂上決戦の行方をお届けする。
スプリント
予選は200mFTT(助走なしの200mタイム測定)。
予選のタイムをもとに本戦(対戦ラウンド)の組み合わせが決定し、勝ち上がり戦が行われる。
本戦はトラック3周、1対1で先着を争う。どんなに強靭な選手でも3周を全部フルパワーで走ることはできないので、どのタイミングで前に出るのかの駆け引き、そして一気にハイスピードになる高速バトルが見どころの種目。
決勝 世界新を記録した2人のスピード勝負
既にスプリントで金メダルを得てるエルレス・アンドリュース(ニュージーランド:予選3位)対リー ソフィー・フリードリッヒ(ドイツ:予選1位)の対戦となった決勝。この2人は予選で世界記録を更新するタイムを出しており、決勝で当たるのは必然と言えたのかもしれない。
1本目、後ろから早目にスピードを上げていくフリードリッヒ。前ではスピードを上げながらフリードリッヒの進路を限定していくアンドリュース。残り1周半を切ると、傾斜を利用して一気に加速して後ろからフリードリッヒが仕掛けていく。しかしアンドリュースが内側でしっかりと対応すると、両者の位置関係は変わらず最終周回へ。
再び傾斜を駆け上がり攻めていくフリードリッヒだったが、今度は前でアンドリュースが逃げてく形となり両者がフルスピードで駆け抜けていく。1本目はアンドリュースに並ぶことは出来ずに、先着はアンドリュースとなった。
2本目はフリードリッヒが前、アンドリュースが後ろ。この勝負はアンドリュースが最終周回に入り外から一気に加速すると、フリードリッヒをかわして大差の先着。予選で世界新を出した2人のスピード対決をアンドリュースが制し、自身初となるスプリント五輪タイトルを獲得した。
3位決定戦はエマ・フィヌカン(イギリス)とヘッティ・ファンデヴォウ(オランダ)との戦い。この勝負は2024世界チャンピオンでもあるフィヌカンが2本を先取して勝ち、銅メダルを獲得する結果となった。
順位 | 選手名 | 国 | |
1位 | エルレス・アンドリュース | ANDREWS Ellesse | ニュージーランド |
2位 | リー ソフィー・フリードリッヒ | FRIEDRICH Lea | ドイツ |
3位 | エマ・フィヌカン | FINUCANE Emma | イギリス |
10位 | 佐藤水菜 | 日本 | |
20位 | 太田りゆ | 日本 |