レベルの高いハイスピードレースの中、チーム楽天Kドリームスの内野艶和&垣田真穂ペアが5位を得た。日本ナショナルチームとして出場した池田瑞紀&水谷彩奈は12位。パリオリンピックへの試金石となったレースの内容をお伝えする。
女子マディソン
2024ネーションズカップ第3戦 カナダ・ミルトン大会はオリンピック出場を目指す上で、出場枠獲得への最後の大会。熱戦は4月12日~14日で開催されている。大会2日目には女子マディソンが組み込まれた。日本からは池田瑞紀/水谷彩奈(ナショナルチーム)、そしてネーションズカップ第2戦で金メダルを獲得した内野艶和/垣田真穂(チーム楽天Kドリームス)が出場し、予選を突破して本選へと勝ち進んだ。
イギリス、ドイツ、ベルギー、フランス、イタリアなど、強豪国を含めた16チームが本選でメダル獲得を争う。
今大会、マディソンはトラック120周。30kmで争われた。
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まず最初のポイント周回で勢いを見せたのはチーム楽天Kドリームス(以下Kドリームスと記載)。先頭を走るオランダを差して1着5ポイントを獲得し、弾みをつけていく。
マディソン特有の高速周回となったレース、1回目のポイント周回以降は3回目で4着1ポイント、6回目で2着3ポイントと、要所要所でポイントを積み重ねていくKドリームス。一方で日本ナショナルチームの2人は折り返しとなる残り60周の時点で集団から遅れて-20ポイントとなってしまった。
後半戦に突入する時点で、暫定順位はイギリス(17ポイント)、フランス(11ポイント)、Kドリームス(9ポイント)の順。ここからメダル獲得に向けて強豪の凌ぎ合いが始まる。
残り50周ではアメリカが1着を得て、フランスと並んで11ポイントとなり2位タイへと上がる中、Kドリームスはポイントを獲得できずに暫定4位へ。しかし次のポイント周回ではフランス、イギリス、Kドリームスと続き、今度はアメリカと同ポイントとなり3位タイに再び順位を上げる。
めまぐるしい上位争となるが、ここから更にイタリアがポイントを追加し、Kドリームスと並ぶと、残り30周を切って上位はイギリス(21ポイント)、アメリカ&フランス(16ポイント)、イタリア&Kドリームス(11ポイント)の混戦となった。トップのイギリスチームのエース、ケイティ・アーチボルドが走る度、レースの速度が上がるような、強烈な走りを見せていく。
残り10周のポイント周回。Kドリームス、アメリカ、イタリアと先頭争いをする中、Kドリームスが遅れると、イタリアが1着5ポイントを加算してしまう。Kドリームスは3着2ポイントを得るが、順位は上からイギリス(27ポイント)、アメリカ&フランス(19ポイント)、イタリア(16ポイント)、Kドリームス(13ポイント)となり、最終周回のダブルポイントでの逆転の可能性は残すものの、メダル獲得が厳しい状況となってしまった。
最終周回に向けて更にスピードが上がっていく集団の中、前に出られないKドリームス。最終盤に向けて集団の先頭でイギリスがスピードを上げていくと、Kドリームスの前に出るチャンスが更になくなり、最後はポイントを獲得できず。最終周回は1着イギリス、2着フランス、続いてベルギー、デンマークがポイントを獲得し、30kmの長いレースが終了した。
最終結果は1位イギリス(37ポイント)、2位フランス(25ポイント)、3位アメリカ(19ポイント)、4位イタリア(16ポイント)、5位チーム楽天Kドリームス(13ポイント)、日本ナショナルチームは12位となった。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 | ケイティ・アーチボルド ネア・エバンス |
ARCHIBALD Katie EVANS Neah |
GBR | 37 |
2位 | バレンタイン・フォルタン マリオン・ボラス |
FORTIN Valentine BORRAS Marion |
FRA | 25 |
3位 | ジェニファー・バレンテ リリー・ウィリアムズ |
VALENTE Jennifer WILLIAMS Lily |
USA | 19 |
垣田真穂&内野艶和(チーム楽天Kドリームス)は5位、池田瑞紀&水谷彩奈(日本ナショナルチーム)は12位。