2024年2月21日からインド・ニューデリーにてスタートする『アジア選手権トラック2024』。2024年2月21日(水)〜26日(月)の6日間で開催され、日本からパリオリンピック直前の精鋭メンバーが出場する見込みだ。

では、この大会はどのように重要なのだろうか?アジア選手権がパリオリンピックにどのように関わってくるのか、についてお伝えしていこう。

パリオリンピックまでのロードマップ

まず、パリオリンピックまでのスケジュールをご覧いただこう。

2022年7月9日〜2024年4月14日 出場枠選考期間
2024年4月15日 最終版「UCIトラックオリンピックランキング 2022-2024」決定
2024年4月22日 UCIから各国への通知
2024年5月6日 各国の出場枠承認締め切り
2024年5月13日 出場枠再分配用期間
2024年7月8日 「2024パリオリンピック」エントリー締め切り
2024年7月26日〜8月11日 「2024パリオリンピック」開催期間

参照:UCIリリース(2022/7/4)

「Paris 2024 Olympic and Paralympic Games: qualification system for cycling events unveiled」
「Qualification system Paris 2024 Olympic Games – UCI Track(PDF)」
Olympics.com(日本語)

上記の通り、自転車トラック競技の出場枠選考期間は2024年4月14日まで。ここまでに開催される大会は「この結果によってオリンピックに出られるかどうかが左右される」という位置付けとなる。

……ただし全ての大会がオリンピックに関係してくるわけではない、というところがポイント。アジア選手権および各大陸で行われる「大陸選手権」は、3種類の「選考対象大会」の1つとなっている。

対象となる大会と成績

係数
パリオリンピック開催直近の『大陸選手権』2大会
でのベスト順位
0.75倍
『2023UCIトラックネーションズカップ 』
でのベスト順位2つ
+
『2024UCIトラックネーションズカップ 』
でのベスト順位2つ
1倍
(そのまま)
『2023世界選手権トラック(エリート)』
でのベスト順位
1.5倍

2024アジア選手権は上記のうちの「パリオリンピック開催直近の『大陸選手権』2大会」に該当する。係数は0.75倍と、獲得できるポイントは少々少なめだが、日本にとっては「それでもきちんと狙いたい大会」だ。

アジア選手権は「例年メダルラッシュ」

佐藤水菜, 梅川風子, 太田りゆ, 女子ケイリン, WOMEN'S Keirin, 2023アジア選手権トラック, 2023 Asian Track Championships Nilai, Malaysia

その理由は「アジア選手権は『勝ちやすい大会』だから」だ。

アジア圏における日本の力は磐石。注意が必要な相手はいるものの、例年日本がメダルを席巻。種目によっては「日本チームが表彰台を独占」ということもある。

全世界を相手としたネーションズカップでは、どうしても勝ちを逃してしまう部分が出る。アジアの場で確実に金メダルを獲ることが、オリンピック枠出場のためにも重要なこととなる。

女子スプリント, WOMEN'S Sprint, 2023アジア選手権トラック, 2023 Asian Track Championships Nilai, Malaysia

狙うは「オール金」。選手達の活躍をぜひ応援いただきたい。