2023年9月27日、2023アジア競技大会(杭州)のトラック競技2日目には女子ケイリンが実施された。この種目に日本から佐藤水菜と太田りゆが出場し、佐藤水菜が初のアジア競技大会トップの座を得た。太田りゆは決勝進出も最終結果は6位。

女子ケイリンにはアジア各国から16人の選手がエントリー。日本からは2021、22世界選手権銀メダリスト、加えてアジア選手権のチャンピオンでもある佐藤水菜と、8月に実施された世界選手権では日本人最高位(11位)となった太田りゆが出場。

1回戦

レースは1回戦⇒(敗者復活戦)⇒準決勝⇒決勝の勝ち上がりで行われる。

1回戦は2着までが準決勝進出となる中、第1組に佐藤が出走。佐藤は隊列の1番前で、一度も他の選手に前を譲らずに先行で1着。

続いて第2組に出場した太田は、最後尾から残り2周で仕掛けていき、全員を置き去りにして1着。日本の選手たちが他を圧倒する脅威的なレースで準決勝進出を決めた。

1回戦結果PDF

準決勝

準決勝は3着までが決勝へと進む。佐藤は第1組、太田は第2組。

佐藤は再び隊列の一番前でレースを進めていく。佐藤の後輪に付けたワン・リーファン(中国)の動きを見ながら、レースをコントロールしていく佐藤。残り3周をきって2番手と位置を下げるが、残り2周をきると再び佐藤が先頭へ。最終周回まで後ろの様子を見ながらレースを進めた佐藤だったが、最後は力を見せて先行して1着。決勝進出を決めた。

太田は2番手でレースをスタートさせると、最終周回に入る時点では3番手となる。前ではチャウ・リンイン(中国)とイ・ヘジン(韓国)が走る中、太田は後続との差を確認しながらレースを展開し、決勝進出となる3着を得た。

準決勝結果PDF

決勝

決勝は佐藤と太田に加え、チャウ・リンイン(中国)、ワン・リーファン(中国)、イ・ヘジン(韓国)、チョ・ソニョン(韓国)と日中韓から2人ずつ、計6人がトップを争う。

レースの並びはイ・ヘジン(韓国)、チャウ・リンイン(中国)、太田、佐藤、ワン・リーファン(中国)、チョ・ソニョン(韓国)の順で大歓声の中、スピードが上がっていく。

残り3周をきってペーサーが退避すると、最初に動いたのは太田。

3番手から先頭へと位置を上げて、集団は残り2周。すかさず4番手となっていた佐藤がスピードを上げて外から仕掛けると、佐藤にはワン・リーファンが続いていき最終周回へ。

太田がもがく中、先頭に出たのは佐藤。ペダルを踏み上げていくとワン・リーファン以外を置き去りにして駆け抜けていく。

最終ストレートでは佐藤の後輪からワン・リーファンが仕掛けてくるが、佐藤が逃げ切っての勝利。

2着にワン・リーファン(中国)、3着はチャウ・リンイン(中国)、太田は最終周回で巻き返すことができずに6着となった。

この種目がアジア競技大会で採用されてから、日本人選手としては初となる金メダルを佐藤が獲得した。

順位 選手名 チーム
1位 佐藤水菜 日本
2位 ワン・リーファン WANG Lijuan 中国
3位 チャウ・リンイン ZHANG Linyin 中国

決勝結果PDF

選手コメント

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