男子ポイントレース

2/2 Page

兒島直樹選手 インタビュー

Q:あと一歩という感じもありましたが、終わってみていかがですか?

もっと走れると思っていたのですが、走り始めから全然足が動かなくて、終始キツかったんです。メダルを目標にやっていましたが届かなかったので、悔しい気持ちでいっぱいです。

Q:終盤のジリジリした展開ではどのように考えていましたか?

「まずは前に追いつかないと」と考えていました。追いついたら次の展開に行こうと思ってたんですが、集団に追いついてから前に行くための脚が全然なくて……動かなかったです。

Q:3回のラップ、すごかったです。あと1回いくかな?とも思っていたんですが……

すごく足が動かなかったんです、「なんだ!?」と思うくらい。普段だったらさらにラップできるくらいの脚は残ってるんですが、それすらも残らない。

Q:最後に一発、ということも難しかった?

はい、普段だったら脚がキツくても最後はもがけるんですが、今日はそれすらもできなかったです。世界との差がまだまだあることを実感しました。

原因としては、会場の人の多さで酸素濃度が低かったと思われます。呼吸がしんどかったですし、今も酸素が薄い感じがします。スタートの時点で熱気を感じるし、冷やしていましたが体が火照っているし……酸素が薄い中でどれだけリカバリーできるかも求められるのかなと思いました。

Q:日本だとこんなに人が入らないこともありますね。

はい、階段を上がったらドヨーンとした空気が伝わる感じでした。世界で走ってる選手たちはこういう会場にも慣れているんでしょうね。低酸素を活用しつつの練習もしなければと思います。

Q:今回中長距離勢が活躍しました。背中を押されるような部分はありましたか?

そうですね、窪木(一茂)さんから始まって今村(駿介)選手、内野(艶和)選手もメダルを獲って……その流れに乗って僕もメダルを獲りたかったですが、叶いませんでした。本当に悔しくて、努力が足りなかったのかなという気持ちです。

パリオリンピックまで1年切っていますが、1年を切ってこのレベル差は厳しいものがあると思います。日本に帰ったら今までの倍以上の努力をしないといけないと、痛烈にわかりました。この気持ちをパリまで残して、日本の中ではトップになれるよう気持ちを切り替えて頑張っていきたいと思います。

Q:兒島選手はHPCJCに入ってからすごい勢いで成長していると思います。パリまで、まだまだ成長できると思いますか?

この成長曲線で行けばギリ間に合うかな、と思っています。でもそのままってことはなくて、何かを変えなきゃいけません。だから今回、世界選手権を経験できて良かったです。去年(2022)経験できていればもっと良かったのですが、それは自分がアジア選手権で負けたのが悪かったので……でも本当に経験できて良かったです。自分ではメダルもいけると思ってたけど、実際走ってみたら今日の結果だったので。強いなと改めて思いました。あと1年見守っていてください。

4人のメダリストが誕生『2023世界選手権トラック』日本人選手結果一覧