1回戦 佐藤vs太田 まさかの日本人対決
日本人同士の対決となってしまった1回戦12組。お互いの予選のタイムはほぼ変わらず、6月のアジア選手権では太田が佐藤を下して優勝、5月の全日本では佐藤が太田を下して日本タイトルを獲得している両者のレースとなる。
スタートは佐藤が前、太田が後ろになるが、半周を過ぎると太田が前に出て位置関係が変わる。バンクの上板を走り、グングン加速していく佐藤に対し、佐藤の動きを逃さずに前で捕え続ける太田。残り2周、そして残り1周へとスピードこそ速くなるが、位置関係は変わらないまま最終周回へ。
太田が外に張りだして加速していくと、距離を詰めて太田に合わせて加速していく佐藤。3コーナーから4コーナーで前の太田に並んだ佐藤は、ホームストレートで太田をかわして先着。8日に行われる2回戦進出を決めた。
佐藤の2回戦は予選1位のエマ・フィヌカン(イギリス)との戦いとなる。
太田りゆ選手インタビュー
Q:一番狙っていた種目だと思います。振り返っていかがでしょう?
予選も嬉しいタイムではなかったですし、1/16(1回戦)は確実に勝ち上がれるかなと思っていただけに、難しい大会になってしまって悔しく思っています。
予選で走っている時の感じやライン取りなど、全然悪いものではありませんでした。なのでコーチに「なんでこんなにタイムが悪かったと思う?」と聞いたところ、「いつもなら大会の最初にスプリント予選がある。今回は前日の夜9時までレースをしていたし、疲労が違っていたのでは」とのことでした。
Q:大会全体としてタイムが出にくいようですが、バンクの重さは感じますか?
感じてはいません。上位ではタイムが出ている選手もいますし、環境を言い訳にしたくはないと思っています。
Q:1回戦は佐藤選手との対戦となりました。組み合わせが決まった時はどう感じましたか?
日本選手同士が当たってしまうのはUCIポイント的にも、もったいないことだと思います。「勝てるかもしれないし、勝てないかもしれない」。絶対勝てると思う余裕はなかったです。
スプリントでチーム内1位というのは、これまでずっと守ってきたものですから、今回負けて悔しいです。とはいえ佐藤選手とは勝ったり負けたりがある中でやってきているので、今日は佐藤選手が勝ったという事実だけだと思います。
Q:展開的には太田選手の勝ちパターンかなと思われました。
内容、レース運び的にもすごく悪い点はなかったと思います。強いていうなら、ラスト1周の自分がスピードを上げる少し前でもう少しテンションをかけて踏むべきでした。本当に細かい点です。
タイム差が0.02秒くらいのレースですので、最後は差すか差されるかという感じでした。お互いの体調とか気持ちとかの部分なのかなと思います。
Q:負けた瞬間に思ったことは?
悔しいというよりは、「世界選手権が終わったな」ということを感じました。
Q:世界選手権を終えて、どのように感じていますか?
まだネーションズカップやアジア選手権もあるので、ここでの成績をオリンピック日本代表選考としてどのように拾ってくれるかはわかりません。でも私を選んでもらえるよう、今後もアピールをしていきます。
梅川風子選手インタビュー
Q:今大会ラストの出場種目、スプリントが終わりました。
残念でした、すごく。体調は良かったのですが、絶好調というほどでもなく、それからバンクが重いことはすごく感じていました。
Q:ハロンのタイムはどのように評価しますか?
今日の感じなら10秒7あたりがベストタイムかなと思っていました。実際はバンクの重さも感じながら走って10秒89。まずまずのタイムではあったと思いますが、でもやはり10秒7あたりが良い勝負ができるラインだったかなと思います。
Q:1回戦はオランダの選手との対戦でした。
直前にコーチと話して作戦を決めたのですが、ひとつミスが出てしまいました。最初の1周目のところは、私が上にいられずすぐ下に降りてしまいました。それでターゲットにされてしまい、そのミスが致命的だったかなと思います。脚力の差もあるのですが、冷静に走れたらよかったです。
Q:負けた瞬間どのようなことを思いましたか?
力を発揮できなかった自分を残念には思いますが、まだ諦められないので、次に向けてがんばります。諦めたら終わりなので、一生懸命がんばります。