5月12日から開催されている『2023全日本選手権トラック』の開催3日目、男子オムニアムが実施された。24人が1日に4種目を走る過酷なレースに挑み、松田祥位が優勝となった。

オムニアムのルール

4種目を行い、その総合成績を競う。

・定められた距離を走り着順を競うスクラッチ
・毎周回、フィニッシュラインを1着で通過した選手だけ1ポイントを得ることができるテンポレース
・2周に1回最後尾の選手が除外されるエリミネーション
・これまでのポイントを持ち点としてスタートし、10周ごとのスプリント周回で、1着に5ポイント、2着に3ポイント、3着に2ポイント、4着に1ポイントが与えられるポイントレース

男子オムニアム

チームブリヂストンサイクリング、大学生など24人がエントリーした。

40周10kmのスクラッチ。レースはアタック&吸収を繰り返しての終盤残り6周で大きく動く。窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が単独で飛び出す。1/4周ほど離して集団から逃げ続ける窪木だが、残り3周を切ると集団がスピードを上げて徐々に差を詰めていく。しかし窪木は残り1周で、橋本英也と兒島直樹を先頭とした集団に捕まってしまう。

残り1周は兒島と橋本の1対1の勝負。最後に前に出たのは兒島で1着となった。2着に橋本、3着に今村という結果。

スクラッチリザルトPDF

テンポレース

窪木、橋本、兒島が序盤にポイントを量産しての残り12周。松田祥位が単独で飛び出すと一気に集団を追い抜いて大量20ポイントを獲得。松田が1位(27ポイント)、序盤と終盤にポイントを重ねた窪木が2位(12ポイント)、兒島が3位(9ポイント)、橋本が4位(5ポイント)という結果となった。

テンポレースリザルトPDF

エリミネーション

チームブリヂストンサイクリング同士の対決となった終盤。橋本、窪木、今村の3人でのレースは橋本が先頭でスピードを上げていく。ここで除外されたのは窪木。そして橋本と今村の一騎打ちは最終周回に入り今村が仕掛けていく。先頭で駆ける今村だったが、橋本が最終コーナーで今村を捕らえて先着。結果は1位に橋本、2位は今村、3位に窪木。

エリミネーションリザルトPDF

ポイントレース

橋本(112ポイント)、窪木(100ポイント)、今村(98ポイント)、松田(96ポイント)、岡本勝哉(94ポイント:チームブリヂストンサイクリング)で始まった最終種目のポイントレース。

レースは1周追い抜き(20ポイント獲得)が乱発する、目まぐるしい展開となった。

残り20周を切って、兒島が暫定トップで146ポイント、松田が143ポイント、橋本が134ポイント、佐藤(Team SSP/愛三工業)が132ポイントと続く。残り15周ほどのところで窪木が単独で飛び出すと、残り10周のポイント周回を1着として、5ポイント獲得。そのまま粘って先頭で周回を重ねていく。

残り5周を切ると、集団が最後のスプリントに向けてけん制気味になりスピードが落ちていく。すると集団との距離を詰めていった窪木は、残り3周で集団に追いつくことに成功。一気に20ポイントを得て、総合を145ポイントとし、一気に暫定2位に浮上した。

残り2周で兒島が149ポイント、窪木と松田が145ポイントとなり、優勝争いは最終周回での順位によって決まることとなる。

最終周回に入ると、今村、兒島、松田、山本のスプリント勝負となるが、体一つ抜け出したのは松田。最終ストレートで兒島が松田に迫ってくるが、逃げ切って松田が先着。2着は兒島、3着が岡本。総合ポイントは松田と兒島が155ポイントで並ぶが、最終ポイント周回の着順によって、松田が自身初となる男子オムニアムの日本タイトルを獲得する結果となった。2位は同点で兒島、3位は145ポイントで窪木という結果。

順位 選手名 チーム
1位 松田祥位 TEAM BRIDGESTONE Cycling
2位 兒島直樹 TEAM BRIDGESTONE Cycling
3位 窪木一茂 TEAM BRIDGESTONE Cycling

最終リザルトPDF

松田祥位選手インタビュー

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