『2023全日本選手権トラック』の大会3日目となる5月14日、女子マディソンが実施された。逆転に次ぐ逆転のシーソーゲームは梶原悠未、池田瑞紀(TEAM Yumi & Mizuki)が制しての優勝となった。

マディソンのルール

2人でチームを組んでポイントを獲得していくポイントレース。決められた周回ごとに、1番で通過したら5ポイント、2番に通過したら3ポイント……とポイントが与えられる。

見どころはチームの選手同士が交代しながらレースを進めていくところ。多くの場合、交代はの時はハンドスリング(繋いだ手を支点に、弾みをつけるように交代すること)で相手にスピードを渡して交代していく。

今回の出場は3チーム。

梶原悠未、池田瑞紀(TEAM Yumi & Mizuki)
垣田真穂、内野艶和(Team Rakuten K Dreams)
清水知美、五味田奈穂(BICICLETTA DI MARU)

TEAM Yumi & Mizukiとチーム楽天Kドリームスはナショナルチームメンバーで、国際大会でもこの組み合わせで出場することが多い。BICICLETTA DI MARUは事前のエントリーリストには名前がなかったが、前日公開のコミュニケにて出走が発表された。五味田奈穂はガールズ競輪選手だが、学生時代は中長距離をメインに活動していた。

レースは80周回20km。ポイント周回は8回設けられる。

1回目のポイント周回では梶原(TEAM Yumi & Mizuki)が外に、垣田(チーム楽天Kドリームス)が内にとなってのスプリント勝負となり、梶原が先着。しかし、外から内への押し込みがあったとして垣田が先着となった。

2回目も梶原と垣田のスプリント勝負となったが、今度は梶原が1着。そして3回目も梶原が1着となって暫定トップとなる。

4回目もTEAM Yumi & Mizukiが得ての5回目(この時点でBICICLETTA DI MARUは途中棄権)。どちらのチームも交代をミスして池田と垣田のスプリント勝負となったが、垣田が先着し、チーム楽天Kドリームスがポイントを取り返す形となった。次のポイント周回もチーム楽天Kドリームスが得て、総合ポイントを24として逆転(TEAM Yumi & Mizukiは23ポイント)。勝負はラスト2回のポイント周回へと持ち込まれる。

迎えた残り10周となる7回目のポイント周回。このレースで初となる梶原と内野のスプリント勝負は梶原が先着。TEAM Yumi & Mizukiが28ポイント、チーム楽天Kドリームスが27ポイントと、再度順位が変わり、残すは最終周回での獲得ポイントのみとなった。

最終周回。垣田⇒内野と繋いで、先頭で駆けていくのはチーム楽天Kドリームス。そして池田⇒梶原と交代してTEAM Yumi & Mizukiが追っていく。残り半周で梶原が内野に並ぶと、そのまま内野をかわして先着フィニッシュ。逆転に次ぐ逆転のシーソーゲームを制したのはTEAM Yumi & Mizukiとなった。

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選手コメント

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