2023年5月7日、いよいよ最終日を迎える「競輪ダービー」こと『日本選手権競輪(G1)』。平塚の地で優勝を勝ち取るのは誰になるのか?
この記事では開催5日目に実施された準決勝レース後のコメントと、決勝戦の並び予想をお伝えする。
脇本雄太(準決勝 10R1着)
Q:犬伏湧也選手に先行させたくない気持ちがあった?
そうですね、犬伏くんも先頭に出てからは後ろの様子を伺っていました。そこに対してうまくやれなかった場合負ける可能性もあると感じていました。
Q:ジャン(残り1周半)で「いける」と思った?
ジャンで少し並走したんですが、仮に犬伏くんがそこで踏み勝っても、古性(優作)くんなら小倉(竜二)さんを捌いてくれるという信用があった中での戦いでした。ジャンのところで1回ペースに入っていましたね。
Q:走ってみて、自身の感触としてはいかがでしたか?
タイムや内容云々より、とにかくラインで決まったことを喜びたいと思います。
Q:身体面はどうでしょう?
不安が全くないとは言えないです。まだまだこれからだと思います。
Q:連覇がかかる決勝戦となります。
連覇については意識せずにいきたいと思います。決勝も古性くんと2人で、いつも通りのレースをすれば、おのずと結果は良くなるかなと考えてます。古性くんと2人でレースの振り返りをして、明日に備えます。
佐藤慎太郎(準決勝 9R1着)
Q:レースはいかがでしたか?
引退が15年伸びたね!
(新山)響平が強かったし、眞杉(匠)は俺のところに降りてきて、狙いに来た感じがありましたね。そこはうまく対応できたと思います。脚もあるし、重かったですね。脚を使ったのでどうかなと思ったけど……守澤(太志)が前にいないと楽だね(笑)守澤は3番手の脚を削る作業をしてくるから。響平の素直な走りの方がありがたいです。
Q:タイミングもバッチリでした。
そうですね。結構踏んだので誰かかましてきてるだろうなと思いました。あそこでちょっとでも響平と俺の口が開いてたら入られただろうから、ぴっちりビタ付けで対応でました。
Q:最後のストレート、抜きに行った感触はどうでしたか?
4コーナーでお客さんが「抜け!」って言ったのが聞こえたんです。それが力になりました。
Q:G1の1着は久しぶりです。
最近は響平が強いので、彼の成長スピードと自分の衰えのスピードを対比として感じていました。今日、それは気のせいだなとわかりました(笑)また明日以降、頑張っていきたいと思います。
Q:限界ではない、と。
気のせいだよ!
清水裕友(準決勝 11R1着)
Q:落ち着いたレース運びでした。
今日のレースは前で決まるものが多かったので、前々にいきたいと思っていました。でも(渡邉)一也さんと橋本(優己)くんが踏み合ってたので、そこで少し落ち着きました。深谷(知広)さんのスピードをもらいながら仕掛けて、どこまで行けるかなという感じ。2コーナーでスライスしかけたんですが、なんとか伸びてくれたと思います。あの煽りがなければ、もうちょっと早く並べてたかなと思いますね。
Q:2センターで郡司浩平選手と並びました。
そこは対応できるように考えていましたので、大丈夫でした。落車で残念です。
Q:フィニッシュまでしっかり踏むことができました。
自力で勝ち上がれたのはとても嬉しいです。
Q:去年までの赤パン(S級S班)でなくなってのG1決勝。苦しい期間もあったかと思います。
いや、自分のていたらくでここまできたので、苦しいというよりは……自分の蒔いた種、という感じですね。ここに向けて練習してきたので、決勝でしっかり頑張りたいです。
山口拳矢(準決勝 11R2着)
Q:G1の決勝に来ました。心境は?
初日を走った時から、なんとなく「今回良いかも」と感じてました。もしかしたら行けるかな、と思ってたし、アップをした感じも今日が一番良かったです。
Q:レースとしては渡邉選手が前になって、橋本優己選手が突っ張られる形でした。
(橋本)優己くんが行く気満々だったので任せてました。突っ張られた時に自分も3番手に入れたので声をかけたんですが、聞こえてなかったみたいで。また前の動きを見ながら、という感じでした。
Q:その後は清水選手がスパートしました。
守澤(太志)さんや郡司(浩平)さんの動きも気になっていたので、あんまりぴったりくっついていっても仕方ないかなと思っていました。捌かれる可能性もあると思ってわざとついていかなかったことで、落車を免れたかなと思います。
Q:冷静に立ち回れていた?
そうですね、周りが見えていました。
Q:最高峰のタイトルへのチャンスが来ました。
そうですね。1人なので、優勝だけ目指して頑張ります。スピードが速くなりそうなので、脚をしっかり溜められるようにしたいです。先行力の強い人ばかりなので、立ち遅れないように頑張ります。
新山響平(準決勝 9R2着)
Q:決勝進出が決まりました。
本当にラインのおかげです。車番も良かったので、突っ張り先行で行くことは決めていました。2日間やれてなかったことをやりたいと思っていました。ちょっとオーバーペースで最後はタレましたが。
昨日は流れに沿った競走ができていませんでした。結果は良かったですが、無理矢理行って内容は良くなかったです。
Q:ラインで3人で決勝に上がることになりました。
そうですね、めちゃめちゃ嬉しいです。このメンバーで勝ち上がったことは自信になります。
和田圭(準決勝 9R3着)
Q:G1決勝進出です。
ありがとうございます。眞杉(匠)が一番の相手で、他の選手も前から組み立てるだろうし、ちょっと大丈夫かなと思ってましたけど、全く問題ありませんでしたね。(追走する)僕はもう、常にレッドゾーンでした(笑)僕も離れかけてついていって、削られて降りてくるのがヤバいなと思ってたんですが、そこは(佐藤)慎太郎さんが対処してくれました。
Q:最後の直線で追い込んで、良いワンツースリーに見えました。
バックで少し気持ちが楽になって、ちょっとだけ車間を切りました。最後まで内を締めてようかなと思ってたんですが、4コーナーを回ってまだ余裕がありそうだったので、内を締めて抜かれるのも悔しいかなと思い、全力で外を踏みました。
Q:G1の決勝は初めてですね。
はい、嬉しいです。最高です。
Q:連勝だけ途切れちゃいましたね。
そこはいいでしょ(笑)3人で決まって、響平と慎太郎さんのおかげです。
犬伏湧也(準決勝 10R3着)
Q:G1の決勝が決まりました。
脇本さんに行かれてしまった部分はありますが、決勝に乗れて良かったです。
Q:残り半周のあたりで、気づいたら来てた、という感じでしょうか?
そうですね。気付いたら来たので、慌てて踏んだ感じでした。ちょっと想定外でした。1コーナーあたりは前に吸い込まれたので、さーっとついていった感じでした。このスピードなら誰も来れないだろうと思ったので、フィニッシュ前勝負をしようと思いました。
Q:最後追い込んでみて、どうでしたか?
まあ……すごかったですね。強かったです。完全に力負けでした。自分もあれくらいできないと、と率直に思いました。
Q:決勝を前にして、心境は?
G1決勝を目標にはしていたんですが、出来過ぎかなと思います。明日の決勝戦もしっかり頑張りたいです。脇本さんにも飛びついてるし、脚の感じは良いと思います。悪くないので、もっと良いパフォーマンスを出したいですね。脇本さんという高い壁があるので、少しでもそこに追いつけるよう頑張っていきたいです。
香川雄介(準決勝 11R3着)
Q:レースを振り返っていかがですか?
ジャンのところで(山口)拳矢が迫ってきて、ここで追走したら失格になると判断しました。フィニッシュ前も少し危ない場面がありましたね。深谷(知広)を捉えられそうな感じがあったので、思いっきり行きました。
Q:ダービーの決勝まで来ました。
流れもありますけど、自分の実力ももちろんあるのかな。大きな声では言えんけど、夢は大きい方が良いですよね。走るからにはチャンスがあるし、こうやって出続けることに意味があるのかもしれません。手応えは悪くはないと思います。
古性優作(準決勝 10R2着)
Q:脇本選手の強烈なスピードが出たレースでした。
過去イチでしたね。ジャン(残り1周半)で行く雰囲気はありました。緩急がすごかったですね、バックでの踏み直しがすごくてキツかったです。僕自身の調子としては今日も変な感じがあって、少し一体感がなかったです。踏み込めてない感じがあります。これからローラーで刺激を入れようかなと思います。
Q:脇本選手は頼もしくもあり、強すぎて……というところもありますね。
そうですね。今日は比較的前の方で残ってるなあという印象がありましたが、本当に強かったですね。二次予選で感じたことも組み込みながら修正したつもりですが、それにしても強かったなというイメージです。