UCIトラックネーションズカップ第3戦では、元ケイリン世界王者、東京2020のチームスプリント優勝後にロード選手へと転向したマティエス・ブフリ(BEAT Cycling Club)がトラック上で再爆発。圧巻のスプリント力を見せて男子エリミネーションを制した。

日本から出場した橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)は6位、今村駿介(ナショナルチーム)は20位の結果。女子種目では内野が13位、池田が24位とした。

2023年4月21日、UCIトラックネーションズカップ第3戦の大会2日目がカナダ・ミルトンで実施された。この日に実施されたのは男女のエリミネーション。

ルール

2周に1回、最後尾の選手がレースから除外されていく。そのため、集団が少しずつ小さくなっていき、最後には1対1となるサバイバルレース。

男子:ブフリの爆走 一回り大きい身体

男子のレースに出走したのは、今村駿介(ナショナルチーム)と、第1戦でこの種目を制した橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)を含む計24人。元ケイリン世界王者、東京2020のチームスプリント優勝後にロード選手へと転向したマティエス・ブフリ(BEAT Cycling Club)など、世界から強豪もエントリー。

レースは号砲と共に位置取り争いが始まり、1人ずつトラック上から姿を消していく。まだ大集団となっている残り20人の時点の除外周回、今村が集団後方の最も内側に位置すると、そのまま前に出られない状態に。ホームストレートで外側の選手たちが加速すると、今村が僅かに遅れて除外されてしまう。

一方、橋本は基本的には集団の前方に位置してレースを展開。残り6人の小さな集団になるまで姿を残した。トップ5を決める除外周回では集団の前方に位置し、その先の展開を期待させた。

しかし、除外周回のホームストレートで後方にいた選手たちが一気に上がってくると、内側にいた橋本が僅差で最後尾。橋本は最終成績を6位とした。

残った集団の中で、他の選手たちより一回り身体が大きく、目立つのはブフリ。元トラック短距離選手のスプリンター力を活かして最後の一騎討ちまで生き残ることに成功した。

迎えた一騎打ちはブレイク・アニョレット(オーストラリア)との対決。前にアニョレットを見据えて獣のように構えたブフリが一気に加速し、最後は追い込んでフィニッシュ。ブフリがこの種目を制して金メダル獲得を果たした。

順位 選手名 所属
1位 マティエス・ブフリ BUCHLI Matthijs BEAT Cycling Club
2位 ブレイク・アニョレット AGNOLETTO Blake オーストラリア
3位 エリック・マルトレル ハガ MARTORELL HAGA Erik スペイン
6位 橋本英也 チームブリヂストンサイクリング
20位 今村駿介 日本

男子エリミネーション最終結果PDF

マティエス・ブフリ インタビュー

エリミネーションは位置取りと体力の温存のバランスがとても難しいレースです。前にいったり、後方で集団についていったりと、そのバランスを調整しながら走ることを試みていました。最終的にスプリントをする体力が残っていた形です。

今回が今季ネーションズカップで走る最初で最後のチャンスとなったので、そのチャンスをものにできて良かったです。

女子:強豪同士の一騎打ち

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