『UCIトラックネーションズカップ第1戦』インドネシア・ジャカルタ大会。2日目の2月24日に男子チームスプリントで長迫吉拓、太田海也、小原佑太の3人が4年ぶりに日本記録を更新し4位となった。女子は9位。熱戦となった男子のチームスプリントを中心にレースをお伝えする。
2023年2月24日、『UCIトラックネーションズカップ第1戦』インドネシア・ジャカルタ大会の2日目にはチームスプリントが実施された。
短距離種目にとっては、パリ オリンピックを目指す上で、戦略上最も大事と言える『チームスプリント』。
※チームスプリントがなぜ大事かはこちら
※パリ・オリンピック出場に必要なオリンピックポイントの対象大会情報はこちら
【予選】世界選手権と同等の好タイム
今大会男子チームスプリントに参加したのは21か国。予選(8チームが勝ち上がり)-1回戦ーメダル決定戦の流れで順位が争われた。
日本チームのメンバーは第1走:長迫吉拓、第2走:太田海也、第3走:小原佑太。2022世界選手権で幻の好タイムを出した布陣で臨む。
全体の9番目の出走となった日本チーム。
レースは、長迫が少し遅れた形でスタートをするが、ぐんぐんと加速していき、1周目のタイムは17秒644。第2走の太田が先頭になると、太田がトップスピードまで加速し、最後は小原がスピードを維持してフィニッシュ。タイムは43秒144で、暫定首位となった。(2022世界選手権のタイムは43秒135)
その後は16番目に出走したフランスが日本をコンマ2秒上回り、更には現世界チャンピオンチームのオーストラリアがフランスをコンマ1秒上回ったため、日本は予選3位で1回戦進出を果たした。
【1回戦】4年ぶりに更新!新日本記録
1回戦からはホームとバックに分かれての対戦となり、相手に勝ち、なおかつタイムが上位4チームの中に入ればメダル決定戦進出となる。日本はイギリス(予選6位)との対戦となった。
第1走の長迫がスタートすると、スピードを上げて進んでいく。長迫の第1走のタイムは17秒456(※自己ベスト)、しかし対するイギリスは17秒165と大きくイギリスがリードする展開。
日本の第2走は太田海也がイギリスを追い上げていく。コンマ3秒の差からコンマ1秒差まで詰めて、最終走者の小原へ交代。
最終走者の小原はスピードを落とずキープするが、一方のイギリスはスピードダウン。最後は日本がイギリスと大差をつけてのフィニッシュ。タイムは日本記録の更新となる42秒742として、3位決定戦へと駒を進めた。
日本記録の更新はおよそ4年ぶり。これまでの日本記録は42秒790で、2019年に雨谷一樹/新田祐大/深谷知広の3人が出した記録だった。
動画はこちら↓