新たに開幕した2023年トラックシーズン。新シーズンに向け「UCIトラックチーム」リストが公開された。
本記事では2022年シーズンと比較し、どんなチームが登録されているのかや、その特徴・変化についてご紹介していく。
「トラックチームとは?」に関する解説は以下記事をご覧いただきたい。
2022年より若干増加
制度開始から3年目となる2023年シーズンに登録されたUCIトラックチームは、合計23チーム。2022年シーズンと比較すると2チーム増加している。
ヨーロッパで3チームの増加、パン・アメリカで1チーム増加、アジアで2チーム減少という内訳だ。
2022年 | 2023年 | |
ヨーロッパ | 9チーム | 12チーム |
パン・アメリカ | 2チーム | 3チーム |
アジア | 10チーム | 8チーム |
UCI>TEAMS/RIDERS>TRACKを選択>TEAMS>2021>2023, 2022-2023
主要チームは?
では2023年シーズンに向けて登録されているトラックチームには、どんなチームがあるのだろうか。
主要チームや日本国内のチームと、その所属選手たちを簡単にご紹介する。
BEAT Cycling Club
オランダ国籍の「BEAT Cycling Club」。トラックチーム制度の前身である「UCIトレードチーム」が採用されていた時代から活躍していたチーム。
さらに本チームは、当初UCIが下した「ネーションズカップに出場できるのはナショナルチームのみ」という発表に対し、その他のチームと署名活動などを通して異議を唱え、最終的にUCIの決定を覆すことに貢献したチームでもある。
2023年の所属メンバーは、2022年の世界選手権やヨーロッパ選手権で優勝を果たしたヨエリ・ハビックとヴィンセント・ホペザック。
さらに、オリンピック金メダリストの元スプリンターから、ロード種目へ異例の転向を遂げたマティエス・ブフリの3人が登録されている。ロード転向後、トラック競技への参加は見られなかったマティエス・ブフリだが、『2022UCIトラックチャンピオンズリーグ』へ招待選手(中長距離)として参加し、カムバックを果たしている。
しかし以前まで所属していたハリー・ラブレイセンやロリーヌ・ファンリーセンなどの短距離選手、そしてヨエリ・ハビックと2022ネーションズカップで金メダルを獲得したヤン・ウィリアム・ファンシップらは登録されていない。
もはや見慣れた「BEAT」の文字だが、2023年シーズンで見られるのは中長距離種目のみになりそうだ。
国内チームは?
一方国内からは、2021年当初からトラックチームとして活動している「チーム楽天Kドリームス」と「チームブリヂストンサイクリング」が登録を継続。
「チーム楽天Kドリームス」には2023年シーズンより、新たに小原佑太・中野慎詞・太田海也が加入し全9人のチームに。男女短距離、女子中長距離の選手が所属している。
「チームブリヂストンサイクリング」には2023年シーズンから長迫吉拓ら3選手が新たに加入し、計14人のチームに。
東京オリンピック出場後にナショナルチームを引退した脇本雄太らも登録されている。
ナショナルチームメンバーからは、短距離選手として長迫吉拓と太田りゆが所属。その他『2022世界選手権トラック』で銀メダルを獲得した窪木一茂をはじめとする男子中長距離選手が所属している。
その他、2023年に新設された主なトラックチームは以下の通り。
チーム名 | チーム国籍 | 主な所属選手 |
CRETEIL KRONOS | フランス | ライアン・エラル セバスチャン・ビジエ タキ マリー ディヴィン・クアメ |
Team Azizul | マレーシア | アジズルハスニ・アワン ムハマド・シャローム |