UCIトラックチャンピオンズリーグ第4戦、男子短距離はマシュー・リチャードソンが遂に暫定トップの座になり、王者ハリー・ラブレイセンは暫定2位。総合ポイント争いは2ポイント差で最終戦での決着を待つ。中野慎詞は総合12位をキープした。

およそ1か月の間に全5戦が行われ、総合結果で争われる『UCIトラックチャンピオンズリーグ』。連戦でのフィナーレを迎えるロンドンでの第4戦が12月2日に実施された。

ハリー・ラブレイセン

ここまでの3戦を経て、男子短距離はハリー・ラブレイセン(オランダ)がトップで111ポイント、次いでマシュー・リチャードソン(オーストラリア)が109ポイント、3位にシュテファン・ボティシャー(ドイツ)で86ポイント、4位は大きく離れてコロンビアの2人(ラミレス&キンテロ)が52ポイントで並んでいる。中野は暫定順位を12位として第4戦が始まった。

もはや定番となったトップ同士の争い

男子スプリントの決勝はラブレイセンとリチャードソンの戦い。ここまでは第1戦、第2戦でリチャードソン、第3戦でラブレイセンとリチャードソンが一歩リードする結果となってきた。

レースはリチャードソンが前、ラブレセインが後ろとなって進む。実力が拮抗する両者はゆっくりと緊張感をまといながらゆっくりと進み、半周ほどでは二人がスタンディングで止まる。再び動き出すと、最終周回に入るまではトラックを上下に動きながらラブレセンが仕掛けていくが、前にいるリチャードソンが前を譲らない。

ラスト1周でスプリント体制に入った両者は、残り半周でラブレイセンが並びかけ、最終ストレートに入っても両者が並走するレースとなるが、フィニッシュ時に僅かながらも前に出たラブレイセンが先着。

僅差の勝負を制して、この種目の1着となったのはラブレイセン。第4戦までの両者の成績を2勝2敗とイーブン状態に戻すことに成功した。

決勝結果PDF

 

日本から出場した中野慎詞は1回戦で積極的に仕掛けたが、最終周回で相手にかわされて3着(※チャンピオンズリーグは決勝以外は3人での勝負)。準決勝に勝ち上がることはできなかった。

1回戦スプリントPDF

再度先行の中野は4着

男子ケイリンは1回戦で中野慎詞の対戦相手となったのは、ここまで総合暫定3位のシュテファン・ボティシャー(ドイツ)を含む、5人。

レースはペーサー退避後に4番手から中野が仕掛けていく。先頭のボティシャーに並びかけていき、争いながらも前へと出る。

これまでの3戦と同じように先行体制に入る中野だが、最終周回ではボティシャーが外から仕掛けて先着。中野は内側で粘りを見せたが、最後は4着でフィニッシュ。

決勝進出できなかったが、最終戦に向けて積極的なレースとなった。

1回戦結果PDF

暫定トップへの先行 逆転のリチャードソン

決勝まで勝ち上がったのは短距離でのトップ争いを行っているラブレイセン、リチャードソン、加えて暫定3位のボティシャー、ケビン・キンテロ(コロンビア)とサンティアゴ・ラミレス(コロンビア)、そしてマテウス・ルディク(ポーランド)の6人。

先頭となったラブレイセンが後ろをチェックしながら進むと、残り2周を切ったところで仕掛けたのはルディクとリチャードソン。外からルディクが上がっていき前に出ると、更に外からはリチャードソンが上がっていき、先頭へ。

残り1周半となり、先頭で加速していくリチャードソンに対し、4番手まで位置を下げてしまったラブレイセンは他の選手が壁となり、前に出れない状態となる。

最終周回に入り、スピードを落とさず先行するリチャードソンは単独でフィニッシュラインへと飛び込み1着。ラブレイセンは最後まで前に出ることができずに4着となった。

ケイリン結果PDF

この結果、男子短距離は2ポイント差でマシュー・リチャードソン(146ポイント)が暫定トップを得る結果となった。2位はラブレイセン(144ポイント)、3位にボティシャー(108ポイント)、中野は12位(38ポイント)をキープしている。

男子短距離 第4戦終了時順位PDF

大混戦の男子中距離

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