2022年10月14日、パリ郊外サン=カンタン=アン=イブリーヌで開催中の『2022世界選手権トラック』の3日目。男子個人パシュート(4km)が実施された。

前回大会王者のフィリポ・ガンナ(イタリア)、新城幸也と同じワールドツアーチームで活躍するジョナサン・ミラン(イタリア)、日本からはこの種目のアジアチャンピオンである松田祥位など総勢25人が参戦した。

世界チャンピオンとの戦い 日本記録の更新

松田祥位

予選の8組、ホーム・バックに分かれてのレースでホームにガンナ、バックに松田でレースはスタート。

フィリポ・ガンナ

序盤は松田が勢いよく飛び出し、1km通過時のタイムは1分7秒587。僅差ながらもガンナをリードする展開となる。しかしその後はタイムを徐々に上げていくガンナに対し、ペースをキープしていく松田の距離がどんどんと縮まっていく。

残り1kmとなったところでガンナが松田を追い抜いてしまうと、そのままペースを落とさずガンナがフィニッシュ。

世界記録に肉薄する4分0秒693(WRは3分59秒930)の好タイムで予選を1位で通過した。

松田はガンナが松田を追い抜いた後にペースアップを図り、4分10秒521でフィニッシュ。『2022全日本トラック』で窪木一茂が記録した4分13秒297を上回り、日本新記録の樹立を果たした。

しかし全体での順位は10位となり、予選でこの種目を終えた。

予選結果PDF

世界記録更新 疲れ知らずのパフォーマンス

決勝はイタリア人同士となり、フィリポ・ガンナ(イタリア)とジョナタン・ミラン(イタリア)の戦い。

フィリポ・ガンナ

ジョナサン・ミラン

序盤は松田の時と同様ミランがリードするが、2kmを超えるとガンナが盛り返していく。

終盤にかけてペースダウンどころか、ペースアップしてフィニッシュ。タイムは世界新記録となる3分59秒636(これまでは3分59秒930 アシュトン・ランビーによって樹立)となった。

2位のジョナサン・ミランのタイムは4分03秒790。
3位決定戦を制して銅メダルを獲得したのはイボ・オリベイラ(ポルトガル)でタイムは4分08秒738。

決勝/3位決定戦結果PDF

選手インタビュー

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