男子ケイリンの決勝に寺崎浩平が進出し、世界の強豪との戦いを繰り広げて6位。山﨑賢人は2021年の5位を上回ることが出来ずに準々決勝を勝ち上がれず、最終結果を13位として終えた。優勝はハリー・ラブレイセン(オランダ)で3年連続3回目のケイリン世界王者を獲得した。

パリ郊外のサン=カンタン=アン=イブリーヌで開催中の『2022世界選手権トラック』。10月12日~16日の日程で行われている大会の2日目には男子ケイリンが行われた。

日本からはアジアチャンピオンとして寺崎浩平、そして2021年大会で世界選手権初出場ながら5位となった山﨑賢人が出場。オランダの最強コンビ、ハリー・ラブレイセンとジェフリー・ホーフラントを含めた総勢28人での戦いとなった。

ケイリン ルール

最大7人が同時にスタートし、トラック6周の先着を競うケイリン。3周目まではペーサーと呼ばれる風除けが選手たちのスピードを上げ、残り3周からスプリント勝負が始まる。勝ち抜けは大会や出場人数によって異なり、1着のみが勝ち上がる場合もあれば2着、3着までの時もある。

今大会の勝ち上がりは1回戦(2着まで)→(敗者復活戦)→準々決勝(4着まで)→準決勝(3着まで)→決勝/7-12位決定戦。

1回戦 寺崎が僅差の2着/山﨑は先行しての2着

寺崎と同組になったのは、男子ケイリン2020東京オリンピックで銅メダルを獲得したシュテファン・ボティシャー(ドイツ)と地元のエース、セバスチャン・ビジエ(フランス)など。

最終周回では先頭はボティシャー、そして寺崎が4番手から仕掛けていく。ボティシャーは逃げきって先着。寺崎は最後に ビジエを僅差で捕らえて2着。準々決勝進出を決めた。

山﨑は残り2周、最後尾から一気に位置を上げていくと残り1周では先頭へ。後ろには強豪マシュー・グレーツァー(オーストラリア)が控え、残り半周からはグレーツァーが山﨑をかわしていく。内側で粘った山﨑は2着でフィニッシュラインを駆け抜けて準々決勝へと駒を進めた。

準々決勝 寺崎はラブレイセンとワンツーフィニッシュ

2021年世界選手権短距離3冠の王者ハリー・ラブレイセン、今大会のチームスプリントで既に世界チャンピオンとなったマシュー・グレーツァーと同組になった寺崎。グレーツァーが4番手、ラブレイセンが5番手、寺崎が最後尾でレースは進む。

ペーサーが退避し残り3週。後ろの3人がお互いを見合うようにレースは進み、残り2周半で動き出したのはグレーツァー。一気に加速して先頭に出たところで残り2周。

今度は5番目にいたラブレイセンが動き出すと、その動きについていったのは寺崎。残り1周となってラブレイセンが先頭、寺崎が2番手、グレーツァーが3番手になり、寺崎を含めた3人がそのままの並びでフィニッシュ。強豪3人に加えて地元フランスのセバスチャン・ビジェが4着に入り準決勝進出を決めた。

準々決勝 仕掛けられなかった山﨑

山﨑賢人の相手となったのは、東京オリンピックチームスプリントの金メダリスト、ジェフリー・ホーフラント、国際大会メダル常連のケビン・キンテロ(コロンビア)、アジアでは表彰台に必ず乗ってくるムハマド・シャローム(マレーシア)など。

レースは山﨑賢人が5番手となって進む。前にはキンテロ、最後尾はホーフラント。

残り3周を切ってホーフラントが動き出すと、残り2周では先頭へ。山﨑は合わせて動き出すが、前のキンテロも位置を上げようと動いたこともあり、最後尾となる。

その後も前に出ようとはするものの、前方の選手たちが横に膨れることもあり、最終周回を迎える。

最終周回では大外から仕掛けるが、やはり前の選手たちが行く手を阻む形となり、前方に行けず。最後は5着でフィニッシュし、準決勝進出はならなかった。

準々決勝結果PDF

準決勝 先行、粘りの3着で決勝へ

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