予選 ギリギリのタイムも突破ならず

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窪木一茂選手 インタビュー

Q:日本記録には届かない、3分53秒の結果でした(日本記録は3分52秒956)。

消化不良だったなと思います。それは自分も含め、みんなが良い成績が出せなかったというところです。悔しいし、練習の方がもっと良くできた部分もありました。あと1秒は速かったです。

Q:いつもの力が出せなかった要因はどこだったんでしょう?

それはこれから監督が見つけ出してくれると思います。また少し時間をおいて、これからの作戦を考えていきます。でも「未来は明るい」と言ってくれているし、いくつかの強いチームも倒してきました。ベルギーも倒して8位以内に入り、予選を通過する予定でしたが、それが叶わなかったのが残念です。

チーム内で、昨日や一昨日あたりにいきなり変えた部分があったので、そこが響いたのかなとも思います。引く(先頭で牽引する)距離を少し変えていましたが、それはみんなの状態を見てケースバイケースにする箇所でもあるので、変えたこと自体は悪くはなかったと思います。ただもうちょっと煮詰められた部分だったかもしれません。

Q:走る前はチームでどのような話をしていましたか?

「いつも通り走ろう」と話していました。今日は空気密度がいつもより低かったので、0.1秒だけ速く行こう、という挑戦はあったんですが……兒島(直樹)選手も松田(祥位)選手も世界選手権が初めてで、ちょっとパフォーマンスが出せなかったのかなとは思いました。会場の雰囲気に呑まれた部分もあったのかなと。

Q:クレイグ・グリフィンコーチからは何か言われましたか?

「いつも通りじゃなかったよね」と言われました。僕らも全員そんな気持ちです。でも悪すぎるわけじゃなかったし、もう少しかなと。

Q:若い2人も加わったチームでした。

5人の時間がもう少し必要だったなと思います。走りながらのコミュニケーションだったり、走る前のウォーミングアップだったり。全員で共有する時間の多さが必要だと思います。

Q:窪木選手は2走。自分の走りはどう評価しますか?

自分は2走にすごく適していて、仕事はきちんとできたと思います。でももっと強ければ最初から2周半とかもできたと思うし……今回は全体的に消化不良という感じですね。

Q:予選の壁を破るためには何が必要でしょうか。

僕はチームパシュートでオリンピックを狙えると思っています。必要な要素はたくさんありますが、今回他の国の選手の走りを全員で見て、ダメだったところ・良かったところを忘れずに持ち帰って維持することが大事かなと思います。

Q:収穫はありましたか?

はい。どうして100%の力を出せなかったのかをみんなで考えて、それを次に活かすことが大事かなと思います。

Q:パリに向けた戦いが始まります。今どんな心境ですか?

直前でバタバタしても強くはなりません。今は「ここまでの総仕上げ」ということで、毎日毎日力を出そうと考えています。これはゴールではないから、ダメでも良くても次に繋げることが大事。しっかり吸収していこう、という話はしています。みんなでお尻を叩き合っていきます。

2月にはもうネーションズカップが始まります。そこからオリンピックポイントの獲得対象となるので、チームパシュートでオリンピックに出ることを目標に頑張ります。

Q:今回の会場はパリオリンピックの会場でもあります。

「2年後もう1回ここで走るんだ」という意識は、わかっているんだけどどこかに行っちゃう時があります。今回みんなで走ったことでより噛み締めて、忘れないで日本に帰らないといけないなと思います。

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