2022年シーズンがスタートした自転車トラック競技。5月に実施される国際大会「ネーションズカップ第2戦」には、2022年1月に競輪選手としてデビューしたばかりの中野慎詞が出場する。
早期卒業として競輪選手養成所を卒業し、18連勝でS級2班に特別昇級を達成。良い流れで突入する国際大会を前に、どのような心境なのか?
2022シーズン主要大会一覧
4月15日〜17日 | 国際トラックミーティング | ベルギー・ゲント |
4月21日〜24日 | UCIトラックネーションズカップ第1戦 | イギリス・グラスゴー |
5月12日〜15日 | UCIトラックネーションズカップ第2戦 | カナダ・ミルトン |
6月18日〜22日 | アジア自転車競技選手権大会トラック | インド・ニューデリー |
7月7日〜10日 | UCIトラックネーションズカップ第3戦 | コロンビア・カリ |
7月28日〜31日 | ジャパントラックカップⅠ/Ⅱ | 伊豆ベロドローム |
8月26日〜29日 | 全日本選手権トラック | 伊豆ベロドローム |
9月13日〜16日 | 第20回アジア大会トラック | 中国・杭州 |
10月12日〜16日 | UCI世界選手権大会トラック | フランス・サン=カンタン=アン=イヴリーヌ |
戦えないタイムではない
Q:ネーションズカップ第1戦はご覧になりましたか?
はい。全体的なレベルに関していうと、タイムはやっぱり速いですね。自分のベストを出したとしても10番台くらいでした。だから「まだそれくらいなんだ」という感想はあったんですけど、そのベストタイムを出した時よりも感覚が良くなっていると感じています。
1年か2年くらい前、パフォーマンスが大きく上がった時期があって、それ以降は低空飛行でした。最近は日に日に良くなっていて、今日(インタビュー実施日)はパフォーマンス最高値の時にかなり近づいた感じがありました。ベストを出せれば戦えるタイムが出せるのかな、と思っています。
Q:ちなみに現在の200mFTT自己ベストは?
9秒7です。
Q:対戦などは見てどう思われました?まずはスプリントについてお聞かせください。
海外選手ってすごく動きますよね。日本人の選手よりもクイックな動きが多い印象です。それから「隙があれば攻める」ようにも思います。内を空けたらすかさず入ってくるし、(相手が)内を空けてたところを入ろうとしたら締められる。
まだ少し時間があるので、ネーションズカップや過去の世界選手権の動画を見直して、しっかり対応できるよう準備しようと思っています。
ケイリンは「長い距離」がミソ
Q:ネーションズカップ第1戦、ケイリンはいかがでしたか?ハリー・ラブレイセン(オランダ)が中心になったレースでしたが。
やっぱり、ラブレイセンも仕掛けが早いです。残り2周、500mかその前から仕掛けてくるという感じです。
ケイリンでは、自分から積極的にレースをしたいなと感じました。誰かが動くのを待つより、自分から仕掛けないと通用しないと思います。後ろで誰かが動くのを待っていてもキツいと感じました。
Q:残り2周で「仕掛けてくるぞ」となった場合、500mはご自身にとって長いですか?
走れるかなと思います。でも「自信を持っていくぞ」とならないとダメなんでしょうね。「500mは自信が無いから、残り200mから仕掛けよう」だと、レースが動き終わっていると思います。ちょっと前のラブレイセンの動画を見た時、残り2周半くらいから仕掛けて時速70km台をキープしたまま誰にも捲られずに勝っていました。結局「長い距離」なんですよね。メダルを狙うのならば早目に仕掛けなければいけないのだと思います。
Q:そこが中野選手のレースの見どころ、になるわけですね。
そうですね。しっかり自信を持って臨みたいです。