最近のケイリンの流行は小林向き?
Q:先行逃げ切りが最近のケイリンの流行……になってる気がします。小林選手の強みも「とにかく先に出る」だと思うのですが。
捲りに構えてしまうと、前にいるトップスピードのある選手に敵わない。それでバンクの外側に浮いてしまうようなことが本当に多かったです。
一方で先行ならば、自分が思い切ってやればスピードを乗せることもできるし、高いスピードを維持することもできる。(最近のケイリンの流行が)自分に向いてるなと感じます。
Q:出発まであと少しありますが、ワクワク感などは?(※インタビューは4月末に実施)
東京2020オリンピックを経験して戻ってきたからには「自分が一番になりたい」という思いがあります。
戦い方とか、オリンピックまでの流れなどは一度経験したことでわかっています。その強みを活かして、世界にも自分をアピールできるように頑張りたいと思っています。ワクワクしています。
「オリンピックの魅力」ってこういうこと
Q:小林選手は東京オリンピックを経て変わったと感じます。一番変わった部分って、ご自身ではどう考えていますか?
東京オリンピックまでは「世界一になれる」というコーチの言葉を信じきれなかったですし、自分の力を全く信じていなかった、というのが第一にありました。
でも東京オリンピックを経験して、自分がここに戻ってきた時に「自分が一番になるんだ」という気持ち、マインドがすごく変わったなと感じています。
Q:オリンピックは一度経験しないとわからない、ということでしょうか?
そうですね。とても特別な大会ですし、ワクワクするものです。「東京に出られただけで満足できるだろう」と最初は思っていました。
でも終わってみたらものすごい喪失感で……
「こんな悔しい思いは今まで経験したことがない」とまで感じました。インパクトがとても大きかったです。
Q:それが「オリンピックの魅力」ということでしょうか。
小さい頃からオリンピックに出てる選手たちのインタビューで「あっという間に終わってしまいました」という言葉をたくさん聞いていて、「何でだろう」とずっと思っていました。
でも自分が経験してみて「こういうことか」と思いましたし「だからみんなここに戻ってくるために頑張るんだな」って初めて理解できましたね。
Q:表情も、オリンピック前に比べて柔らかくなりましたよね。
そうですね(笑)自信を持っているのかなと思います。