2月8日(木)~2月12日(月)にミャンマー・ネピドーで開催されたアジア自転車競技選手権大会2018。日本代表選手として出場した新城幸也選手のレポートが届いた。

新城選手は最終日の12日、男子エリートロードレース(176km)に出場した。
コースは片側4車線の一直線の道路が続くネピドー郊外から、緩やかなアップダウンを繰り返しながら、牛や動物が放牧されている、原住民が住むのどかな田園地帯を抜け、スタート地点のスタジアムに戻ってくる176km。

4車線の道幅をめいっぱい利用し、右から左からとアタック合戦が続き、スタート直後から気の抜けない展開が続き、日本チームのメンバーはしっかりと前方で展開していった。

別府史之選手と新城選手、2名のワールドツアー選手は他チームからマークされる存在でありながらも、2人で交互に攻撃に反応し、前半、新城選手を含む11名の逃げグループを形成。

ほとんどの国の選手が含まれていたため、メイン集団を追うチームは限られており、この逃げは容認されると考えられたが、新城選手の力を目の当たりにしているチーム・バーレンメリダのチームメイト、台湾のフェン・チュンカイなどが追走。ちょうど100kmほどで新城選手ら11人の逃げは吸収された。

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新城幸也を含む11名の逃げ集団、写真左、後ろにはメイン集団が見える photo Miwa IIJIMA

そのタイミングでイランのベテラン選手メディ・ソラビがアタック。新城選手が逃げている間、メイン集団で温存していた別府選手がそのアタックに反応。7名の新たな逃げ集団が形成され、メイン集団との差をジワジワと広げ最大2分のタイム差がついた。

147km地点、別府選手を含む、7名の逃げを追っていた4名の選手に新城選手がメイン集団から単独で追いつき、別府選手の集団への合流を試みた。
別府選手の逃げグループにはスプリントに強い選手が含まれていたため、新城選手が追いつくことで、別府選手を助け、日本が有利にレースを運べることになると考えた新城選手は積極的に前を追った。

しかし、残りの距離はわずか。別府選手は7名の逃げを振るいに掛けるためラスト15kmでアタック。思惑通りに先頭は別府選手を含む4名に絞り込みが成功し、残り3kmで新城選手はなんと先頭4選手を視界に捕らえたものの、追いつくことが出来ず、日本チームの勝負の行方は別府選手に託された。

4名でのゴールスプリント争いで別府選手は惜しくも2位。新城選手は驚異の追い上げを見せ、5位でレースを終えた。

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追走していた4名に1分以上離れたメイン集団から単独で追いつき、前を引きつづける新城幸也 photo Miwa IIJIMA

レースを終えた新城は、

「今日は力を出した。調子も良かった!だけど、それを結果に繋げられなかったのが残念だった。自分が別府さんのいる先頭に追いつけなかったことが敗因のひとつ。2人で勝負したほうが良かったので。」

「また新たな課題が出来た。今回はチームタイムトライアルで優勝出来たことは良い経験になったし、楽しみな若い選手とも一緒に走れて楽しかった。今度こそは優勝したい!」

と語った。

今後の新城選手はミャンマーからタイに入り、しばらく乗り込み合宿を再開する予定だ。

『Team ユキヤ通信 2018  No.9』12,Fde,2018 at Nay Pyi Tow Myanmar
ーAsia Championships Road Raceー

Text:Miwa IIJIMA