選手である自分への問いかけに、答えられなくなった
ブリヂストン アンカー サイクリングチームの面手利輝選手が自身のブログで「2017年シーズンを持って自転車選手を引退することをご報告します」と綴り、引退を表明した。24歳という若さ、ブリヂストンアンカーへ加入1年という早さから、引退を惜しむ声が上がっている。
引退の理由については「選手として走る限り、約束事として常に自分へ投じ続けてきた問いかけに、今までのように答えられなくなったから」としている。
以下、面手利輝選手の公式ブログより一部抜粋
今年はブリヂストンアンカーへ所属して1年目、プロ選手としてはまだ駆け出しでもありますが、選手引退を決意したのは自分が選手として走る限り約束事として常に自分へ投じ続けてきた問いかけに今までのように答えられなくなったからです。
6年前に浅田監督へ「自転車選手として世界へ挑戦したい。そして世界で活躍できる選手になりたいです」そう想いを伝えたのを覚えています。そう志願した時に一言だけ聞かれたことがある。「世界は本当に厳しいぞ、それでもやっていけるか」という問いかけでした。
自分は世界でやっていける選手のつぼみを持っていると信じて「はい」と答えた。
それからその問いかけは選手として走る限り自分の中で約束事のようにして、今まで走りながら常に自分に投げかけてきた問いかけです。それに自分の気持ちに偽りなく「yes」と答えられる限り本気で挑戦する。それが選手としての自分であり、自分にとっての自転車ロードレースでした。
自転車選手でなくなるのは寂しい気持ちもあるけれど、自分にとっての自転車ロードレースを今まで自分らしくやってこれたので心残りや悔いはありません。
これからまた新しいなりたい自分を見つけて頑張っていきます。
全文はこちら:選手引退のご報告。
元U23キャプテン、プロ1年目の若手
面手選手は2015年EQADSでプロデビュー、同年に日本ナショナルチームU23のキャプテンを務め、日本を代表するロードレース選手として世界での活躍が期待されていた。2016年にフランスのアマチュアチーム「Team Payname」へ移籍。2017年からはブリヂストン アンカー サイクリングチームでプロ選手として活動をしていた。
ロードチーム解散か?という憶測
ブリヂストン アンカー サイクリングチームのロードレースチーム所属選手のうち、西薗良太選手は今シーズンで引退。初山翔、鈴木龍、ダミアン・モニエ、新城雄大らは退団が発表されており、残る選手らの去就も注目が集まる。
ロードレースチームは「解散か?」という声も聞かれ、トラック競技へ注力するのではないかという憶測も流れており、今後のチーム公式発表を注視したい。