5月24日から2日間行なわれるエリート女子のステージレース、Tour of Trat 。多少のアップダウンはあるものの基本的に平坦コースであり、スプリント勝負で決まる可能性が高いコース設定となっている。

日本チームは梶原悠未をエースとして、上野みなみ、古山稀絵、下山美寿々、岩元杏奈の5名で梶原の個人総合優勝を狙う。

TOUR OF TRAT

5月24日〜25日 2日間 全2ステージ

日本ナショナルチームメンバー:岩元杏奈、古山稀絵、梶原悠未、上野みなみ、下山美寿々

第1ステージ 83.5km

1 JUTATIP Maneephan(タイ)1時間57分50秒
2 梶原悠未 同タイム
3 KIM Hyunji(韓国)同タイム
11 下山美寿々 同タイム
13 古山稀絵 同タイム
18 上野みなみ 同タイム
48 岩元杏奈 1分58秒差

気温は35℃オーバー、高湿度の中でのレース

Stage1はTratの中心からカンボジアの国境に近いコースを往復する83.5km。朝から気温は35℃以上で、非常に高い湿度の中でレースはスタートした。前半は穏やかに進むが、ロシアナショナルチャンピオンのSYRADOEVA Margaritaと韓国のLEE JUMIら、各国のエース選手の強力な逃げに下山が入る。

集団スプリントを狙うタイチームがスプリントポイント前には吸収し、1回目のスプリントポイントを梶原が1位通過し、3秒のボーナスタイムを稼ぐ。

その後コースが急遽短縮された為、すぐに現れた2回目のスプリントポイントではペースが大きく上がるが、このスプリントポイントも梶原が1位通過する。今大会において最大のライバルとなるタイのエーススプリンターJUTATIP Maneephanは2回のポイントともに2着となった。

2回目のスプリントポイント後の韓国、ロシアのアタックには古山が対応する。50秒近くタイム差が広がるが、タイチームが集団をコントロールしてラスト10kmでは集団は一つになる。

最終コーナーの位置どりにより、梶原が2着に

この日はゴール200m手前に最終コーナーがあり、ここをどのような位置で抜けるかがポイントであった。最終コーナーを抜けた順番で順位が決まるため位置取り争いが激しくなる中、上野が梶原を最終コーナーまで誘導する。

最終コーナーはイン側がガタガタで非常に道が悪く、日本チームは外側を進む中でJUTATIP Maneephanのみがイン側に突っ込み、そのまま先行して優勝。梶原は2着となり、個人総合では2秒差の2位と好位置につけた。

最終コーナーでイン側を攻めたJUTATIP Maneephanはスプリント力だけではなくバイクコントロール持術と勇気も兼ね備えており、この日も見事なスプリントをみせた。スタートして15kmで落車した岩元もタイム内でゴールすることが出来、明日は5名全員で梶原の逆転個人総合優勝を狙う。

(TEXT:JCF