ドイツの心優しきゴリラ スプリンター、アンドレ・グライペル(André Greipel)の半生を振り返る

音楽の才能も見せるグライペル

「ツールに持っていくのに不可欠なものは?」との質問へ対し、「ミュージックボックス」と答えるグライペル。そして聴くだけではなく、自ら歌うのも好きである。

グライペルの発案で、所属チームではツール・ド・フランスの応援ソングを企画し、グライペル本人もボーカルとして参加している。

こちらが本人が出演するミュージックビデオ。一度聴いたら「ゴッゴリラ〜GOGOGO♪」サビのフレーズが頭から離れなくなるはずだ。

MVにグライペルは愛称へちなんだゴリラの着ぐるみで出演しているが、体格が良すぎるため背中のファスナーが閉まらないのはご愛嬌。曲はiTunesでもダウンロードが可能で、楽曲の売上はすべて慈善団体に寄付される。

グライペルの家族への想い

ロードレースの選手はグランツールへ出場すると約1ヶ月間はレースが続くため、その間は家族と離れ離れである。

そのためグライペルは、レース期間中に毎日絵はがきを書いて家族に送っているという。今の時代、連絡はメールで済ませてしまうという人が大半だが、直筆の手紙にこだわるところに家族へ対する愛情の強さが見えてくる。

家族といえば、実は母親が難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)に罹患していることを公表している。そのためグライペルは、ALS患者を励ましたり、ツール・ド・ALSというチャリティーレースに参加し、病気への理解を求めるとともに、母親を励まし続けている。

2017年のジロ・デ・イタリアではステージ優勝した後のインタビューで、勝利を母親に捧げるとし「今は難しい状況にあるけど、母は闘う人だ。」とコメントし、多くの人の感動を呼んだ。

まとめ

その外見から「ゴリラ」との異名を持つグライペルだが、家族と音楽を愛する心優しいアスリートである。ドイツ発祥で子どもに大人気のお菓子、ハリボーのグミが手放せないという意外にキュートな一面も持ち、性格はかなりお茶目。

しかしひとたびレースに臨めば無類の強さを発揮し、グランツールで重ねてきたステージ優勝数は22。その紳士的な走りは他の選手からも尊敬を集める。

これまでドイツの自転車界をけん引してきたグライペルは、35歳を数える今現在(2017年9月時点)も、世界最強スプリンターと呼ぶに相応しい実績を重ね続けており、このベテランスプリンターの活躍からは今後も目が離せなそうだ。

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