90人が脱落する厳しいレース

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今日引退します 優勝:小林海選手

Q:優勝おめでとうございます。今のお気持ちはどうでしょうか?

嬉しいですね。僕、今日引退するんですよ。ラストのレースだったので嬉しいです。

Q:えっ?それは……様々な想いを抱えていたと思います。

ちょっと泣いてしまいそうなので……(笑)

今日のために毎日、目の前のトレーニングをして準備してきました。辞めると決めていて、「もうこんなキツいトレーニングをやらなくてもいいんだ。雨の日に俺はもう自転車に乗らなくてもいいんだ」と思いながら1日1日を過ごしていたので嬉しいです。でもチームとして勝てたのが一番大事だと思います。

Q:レースのポイントは?プランなどありましたか?

あまり考えていませんでしたが、次はどうしなければいけないのか、ということは都度都度思っていました。金子(宗平)が強いのは分かっていましたし、僕も去年や一昨年よりも体重が重く、一発で行けないことは分かっていました。

最後、上りでアタックしても距離が残っていたので結構迷っていましたが「これ、俺ビビってんな」と思って。ビビってアタックをしないのは良くないなと思って、「よし、試してみよう」と。

仮に最後のスプリント勝負になっても仕方ないと思っていました。上手くいったということだと思います。もうこんなキツイことを人生でしなくて良いかと思うと嬉しいです。

Q:これまでの競技人生、改めて振り返っていかがでしょう?

いや、散々でしたよ(笑)苦しいことばかりでした。楽しいことは少なかったです。本当に終わることができて良かったです。

Q:最後に、皆さんへメッセージをお願いします。

長い間本当にありがとうございました。30歳で引退。選手としては早い気もしますが、僕は競技を始めてからとにかく必死だったので、長かったです。やっと次のことができます。本当にありがとうございました。