2018年5月19日(土)〜5月20日(日)までの2日間、タイムトライアルを含めて3ステージ制で行なわれたジュニアネーションズカップTROFEE CENTRE MORBIHANに、日本からは6名の選手が出走した。

小野寺慶香山飛龍日野凌羽中村龍吉道見優太宇佐美颯基

第1ステージはフランス・ブルターニュ地方のPONTIVYの周辺のコースを90kmほど走った後、7kmの周回を5周する123.6km。

長い登りはないもののアップダウンが多く、PONTIVYの周回には1.3kmと400mの登り区間がある。またストップandゴーを求められ集団後方では脚を削られるコース設定だ。

この大会は例年雨が多いが、今年は快晴の中でのレースとなった。

随所で動きを見せた日本チーム

スタートしてすぐにイタリア、ノルウェー、ベルギー、デンマークの選手らと小野寺が逃げて15秒ほど先行。しかし10km先にスプリントポイントがあるため、集団はスピードを上げスプリントポイントを前に5名を吸収する。

30km地点手前の山岳ポイントは登り始めの勾配が15%以上あり、集団はいくつかに分断され、日本チームはここで苦しむ。

この登りでベルギーのEVENPOLE RemcoとイタリアのPICCOLO Andreaの2名が抜け出し、集団とは1分差を保ちレースは落ち着きをみせた。メイン集団には小野寺、中村、日野の3名が残る。

70km過ぎの山岳ポイントでも数名の追走が起こるが状況は変わらず、7kmの周回に入る際には2分以上の差となる。そこからベルギーのEVENPOLEが力をみせつけるように独走を開始すると更にタイム差は広がった。

暑さによって足を攣ってしまう選手ら

暑さで動きが鈍った集団では、ネーションズカップ上位のノルウェー、デンマーク、フランス、ドイツの選手らが次々と脚を攣ってしまい、集団をコントロールできなくなった。

ラスト15kmでは先頭のEVENPOLEとメイン集団では4分以上のタイム差となる。

最終周回の平坦で中村が自らアタックをかけ、追走してきた6名と集団から抜け出すものの、登り途中で吸収される。メイン集団のゴールでは小野寺がスプリントして12位となった。

前代未聞の大逃げでベルギー選手が優勝

最終的に、ジュニアネーションズカップで前例がない程の大逃げで圧倒的な力をみせたEVENPOLE Remcoがステージ優勝した。途中まで一緒に逃げていた2位のPICCOLO Andrea に3分半、3位以下のメイン集団に4分以上の差をつける圧勝だった。

EVENPOLEは2週間前のチェコで行なわれたネーションズカップでステージ2勝と個人総合優勝だけではなく山岳、ポイント賞も獲得している。今大会でも優勝候補筆頭であったがEVENPOLEの序盤での大逃げを強豪国の選手でさえ追うことが出来なかった。

第2ステージは午前に7kmのTT、午後はアップダウンの厳しいロードレースの2部構成で行なわれる。

コース

引用:JCF

EVENPOLE Remco

引用:JCF

競技結果

1位 EVENPOLE Remco(ベルギー)
2位 PICCOLO Andrea(イタリア)
3位 SYVERSEN Preben(ノルウェー)
12位 小野寺慶(Japan National Team)
35位 中村龍吉(Japan National Team)
66位 日野凌羽(Japan National Team)
71位 宇佐美颯基(Japan National Team)
HD 道見優太
DNF 香山飛龍

Text:柿木孝之(JCF強化コーチ)

原文:JCF

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