2018年5月6日〜10日まで行なわれた「PANORAMA Guizhou International Women’s Road Cycling Race(UCI2.2 )」がに唐見実代子、梶原悠未、金子広美、上野みなみ、福田咲絵、中井彩子の6選手が出走した。
最終日の第5ステージは、第4ステージの55kmの周回コースを逆回りで2周する110km。途中2か所の登りがあるが集団は大きく崩れにくく、ラスト10kmの登りでは個人総合争い、またスプリントを狙えないチームのアタックが頻発することが予想された。
連続アタックにチームで連携対応
スタート同時にSERVETTOチームが攻撃し、上野がすぐに対応して3名で逃げ始める。20秒以上はタイム差をつけられず10km後には吸収される。その後もアタックが頻発するが日本チームは上野、中井が中心に対応していく。
1回目のスプリントポイントを梶原が1位通過して、ポイント賞に王手をかける。その後10名ほどのアタックに日本チームは上野、中井が入り、しばらくしたのちに吸収された。
その後も新たな逃げに上野、福田が入り、日本チームは後半の登りに備えて梶原をはじめ、唐見と金子も温存させながら進む。2周目に入りアタックが続くが、日本チームがコントロールできる状態でラスト10kmからの登り区間に入る。
予想通りここで攻撃がかかり続け集団は大きく伸びる。この大事な場面で唐見がパンクで遅れてしまう。それまでにチームのために力を使った上野と中井も遅れ、攻撃のかかり続ける集団を金子が必死に対応して、福田もそれをしっかりフォローする。
厳しい展開こそ、梶原は力を発揮する
ラスト3kmをきっても集団は伸びた状態であるが、日本チームは何とか繋げて最後を梶原に託す。梶原は昨日よりゴール近くからスプリントを開始し、誰も横に並ばせずにこのステージも制した。この日もポイントを大量に獲得しポイントジャージをしっかりと守った。
厳しいレース展開の中、スプリンターが脚を削られた状況からのスプリントで、梶原はより強さを見せる。
この日のステージでは集団スプリントを嫌がるチームがゴール直前まで攻撃をかけ続けたこと、最終局面でスプリンターのいるチームが列を組めず、結果的にスプリンター同士バラバラの戦いになったことで、梶原はさらに自分の力を発揮することが出来た。
総合1位、全5ステージ中4ステージのゴール制す
先週のZHOUSHANに続き、今大会も日本チームはアジア団体総合1位となり選手全員で表彰台に上がった。今大会はレースだけではなく移動も厳しい中で選手全員が大きく成長し、日本チームが戦うチームであることを示してくれた。毎日異なるレース展開の中で5ステージのうち「4」ステージのゴールを制したことは大きな自信となった。
第5ステージ 順位
1位 梶原悠未 2時間45分57秒
2位 DRUYTS Kelly(DOLTCINI VAN EYCK )同タイム
3位 GASS Daniela Claudia(MAASLANDSTER INTERNATIONAL WOMEN’S CYCLING TEAM)同タイム
19位 金子広美 同タイム
37位 福田咲絵 同タイム
52位 唐見実代子 1分3秒差
46位 上野みなみ 2分40秒差
65位 中井彩子 5分49秒差
第5ステージ 個人総合時間
1位 GUTIERREZ RUIZ Sheyla (CYLANCE PRO CYCLING)16時間9分32秒
2位 GASS Daniela Claudia(MAASLANDSTER INTERNATIONAL WOMEN’S CYCLING TEAM)10秒差
3位 TSERAH Hanna (MINSK CYCLING CLUB)同タイム
20位 金子広美 27秒差
39位 梶原悠未 40秒差
43位 唐見実代子 1分30秒差
50福田咲絵 6分3秒差
53上野みなみ 9分44秒差
54中井彩子 11分59秒差
text:柿木孝之
情報提供・引用:JCF