窪木一茂「自分はすべてをやりきったわけではない」

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メンバーが抱いた世界一の予感

Q:世界選手権に出場していた3選手(今村駿介、松田祥位、河野翔輝)は、目の前で快挙達成の瞬間を目にすることとなりました。

今村駿介「行く前から、今年は勝つんじゃないかと思っていました。でも、あれほど強い勝ち方をしたことにはびっくりしましたね。自分はそのあと種目が残っていたので、すごく刺激になりました」

窪木一茂「ありがとうございます」

松田祥位「久しぶりにすごいものを見たな、と。あんな勝ち方はできないです。感動しました」

河野翔輝「“何かやってくれるんじゃないか”と思っていました。勝った時は“やっぱり!”という感覚が強かったですね。自分のことのように嬉しかったです」

窪木一茂「(頷く)」

Q:世界選手権という舞台で走ったことも、大きな刺激になりましたか?

今村駿介「世界の最高峰の舞台で戦えることは、年に何度もある機会ではありません。日本にいると、トップクラスのチームということで余裕が生まれてしまう部分もあるなかで、あの場所で得た悔しさを忘れずにいたいなと感じました」

今村駿介

松田祥位「あらためて、練習に対してももっと貪欲になろうと思いましたね。窪木さんと練習していると、“もっとギアをかけなよ”と言ってもらえたりするんですが、自分でもしっかりと考えて、練習からアグレッシブに取り組んでいきたいです」

河野翔輝「海外選手の強さはもちろんですが、チームメイトの凄さを特に感じた大会でした。普段からレベルの高い選手が身近にいるので、まずはそこを超えられるようにしなくてはならない。来年も、その次も、あの舞台に戻れるように頑張っていきたいですね」

松田祥位・河野翔輝・兒島直樹・窪木一茂(2024世界選手権)

「普通」ではない面々

Q:ナショナルチームが目覚ましい躍進を見せているなか、2021年以降に入団された若手の3選手(山本哲央、山下虎ノ亮、岡本勝哉)も、追随したいという思いがある?

岡本勝哉「チームに入団して、先輩方の活躍している姿も目にするなかで、自分も早くナショナルチームに入って活躍したいという想いは日に日に大きくなっています」

山下虎ノ亮「このチームに入ることができて嬉しい反面、自分も早く先輩方と同じ立場で頑張りたいと思うようになりました。日々、たくさん刺激をもらえています」

岡本勝哉、山下虎ノ亮(2024ジャパントラックカップ II)

Q:先輩方の、“ここが変だな”と思うポイントはありますか?

山本哲央「いっぱいありすぎて(笑)。印象的なのは、窪木さんが、日常のなかで自転車について考える時間がすごく長いということ。そこは見習いたいなと思いますね」

窪木一茂「そこ“は”?」

(一同笑)

山本哲央、窪木一茂、松田祥位(2024全日本選手権トラック)

山本哲央「今村先輩は、ラーメン食うスピードが超早いです。窪木さんは、よくわかんないですけど夜に水素吸ってますね(笑)」

窪木一茂「僕からもいいですか? (山本は)落語が大好きなのに、話しててもおもしろくないんですよね」

Q:悪口合戦になってきていますね(笑)。

岡本勝哉「でも、1対1で喋ってると、やっぱり普通の人ではないなと思います。どこか突出していないと、トップの舞台で戦えないんだなと感じます」

オリンピックでのメダルを目指す

Q:最後に、宮崎監督。チームとして、今後目指していきたいことを聞かせてください。

宮崎景涼「ナショナルチームとの連携も含め、チームの状態はすごくいいと思っています。窪木選手がアルカンシェルを獲得してくれましたが、オリンピックでのメダルを目指していきます」

窪木選手のリクエストでサッカー風の撮影に

Q:もう一つ。宮崎監督から見て、変だと思う人は?

宮崎景涼「みんな変ですよ。ここにいない選手も含めて、しっかりとどこか欠如しています(笑)」

窪木一茂「一番変なのは監督だと思いますけどね(笑)」