オーストラリアオリンピック委員会「2021年夏開催に向け準備を」

オーストラリアオリンピック委員会(AOC)は現地時間3月23日に発表したプレスリリースにて、自国選手へ対し「2021年夏の東京オリンピックに備えるべき」と発表。開催延期とならなければ不参加となる事を強く示唆した。

19日には東京オリンピックの自転車トラック競技における代表メンバーを発表したばかりであった。

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以下プレスリリースより抄訳。

より確実性のある計画を

AOCは国際オリンピック委員会(IOC)による東京オリンピック延期の可能性と、現在の世界中の公衆衛生上の危機的状況を受け、オリンピックは2021年の夏に開催するものとして備えるべきだと自国選手へ提言します。

アスリート自身と周囲の健康を優先し、健康に家族の元へ帰る必要があると考え、国内の連盟と協議しています。

AOCは今朝、電話会議による理事会を開催し「オーストラリアチームを国内外の状況の変化に合わせることは不可能である」と満場一致で同意しました。

AOC最高経営責任者のマット・キャロルは、「アスリートは確実性を必要としている」と言います。

オーストラリア国内でチームトレーニングを行い、個人トレーニングの拠点を海外とするアスリートなどは、渡航制限によりトレーニングへ支障が出ている状況です。

IOCには『アスリートの健康を第一に考えることが、アスリートとスポーツの利益へ貢献する事を保証する』という重要な原則がありました。今回の決定はそれらの原則を反映しています。

現在、我々はより確実性のある計画を立てる事ができる立場にあります。

オーストラリア選手団の代表であるイアン・チェスターマン氏は、先週25以上のスポーツの選手からフィードバックを受け取り、更に選手たちと話合いも持ったと言います。

「7月に開催できないことは明らかです。オーストラリアのアスリートは、トレーニングと準備に対しては前向きな姿勢ですが、ストレスと不確実性は彼らにとって難しい問題でした。

まだ解決すべきことはたくさんありますが、世界中のアスリートは(2021年7月には)新型コロナウイルスの猛威が落ち着いていることを見込み、適切に準備することができます。

延期によって新しい問題が発生することは重々承知をしていますが、東京オリンピックで世界が一つになることができれば、このスポーツの祭典が人類にとって真の祝福すべきイベントとすることができます。」

チェスターマン氏は開催延期により、出場資格の決定から物流まで多くの問題はあるが、これらはその都度解決すべきと述べました。

状況がより明確になった今、キャロル氏は問題を解決するために各連盟と密接な連絡をとることになるだろうと述べています。

原文:AOC plans for postponed Olympic Games

世界選手権スタッフから陽性反応

3月16日にはオーストラリアのトラック競技チームスタッフから新型コロナウィルスに陽性反応があった事を発表。このスタッフはドイツ・ベルリンで行われたトラック競技世界選手権2020への参加スタッフであり、3月4日にオーストラリア・アデレードへ帰国。帰国後は他スタッフや選手との接触は最小限であり、症状が現れ始めた後は隔離され、適切な医療措置を受けているという。