山本幸平の新たな取り組み

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マウンテンバイクの楽しさを、もっとたくさんの人に

Q:世界と戦うなかで、学んだことは何ですか?

メンタル面は大きく成長しました。世界を舞台にするのであれば、タフでなければいけません。国から国への移動、時差の克服、言語の壁、現地での食事など、レース以外にも対処すべき点がたくさんありますね。

また、天候や環境に左右されるレースでは、2度と同じコースを走れません。臨機応変な対応にも、メンタル面のタフさが求められます。

Q:山本選手はもともと精神的にタフでしたか?

「世界で戦いたい」と日本を飛び出してから、自分が強くなったと感じます。

Q:“引退”という言葉で締めていいんでしょうか?

引退です。これからは、日本のマウンテンバイクシーンを盛り上げるための活動を、一生懸命にやっていきたいと思っています。レースで勝ちたいかと言われると、そうではない。もし出場することになっても、勝つための練習はしません。

Q:第一線からの引退ですね。若手世代に対する、願いのようなものはありますか?

選手として成長のチャンスを取りこぼさないよう、目指す先をしっかり見つめた取り組みを行ってほしいと思います。世界を舞台にするのであれば、積極的に海外レースへの参加もするべき。

海外の選手ともオンラインで繋がれるし、僕にコンタクトを取ってもらってもいい。自分が世界で戦うために必要なことに、自分で気づき行動に移してほしいなと思います。

Q:最後に改めて、マウンテンバイクの魅力を教えてください。

ファンライドとレースでは前提が違いますが、マウンテンバイクの基本は、大自然の中を走り楽しむことです。四季を感じ、季節ごとでコース状況が変わる。その日の走りは、自分自身のコンディションを教えてくれます。自分と向き合い、自分を知るための大切な時間です。

同じ自転車に乗り、同じコースを走っても、毎日新たな発見がある。

そんな素敵なマウンテンバイクと、これからも共に歩んでいきたいです。