笑顔で終えた、現役最後のレース。

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山本幸平の新たな取り組み

Q:若手に期待することはなんですか?

自分自身が世界トップ10を目指して戦うなかで、サーキットに出場している日本人が1人だけという状況に、寂しさを感じていました。

同時期に強いアジア人選手がいたら、僕自身もっと研ぎ澄まされ、強くなったのではないかと思うこともありました。

若手たちには、強く育ってほしい。もっと欲を言えば、ライバルがいる環境があると良いなと。そんな環境を作り上げられるように、若手育成に貢献していきたいと思っています。

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Q:世界で戦ってきた山本選手だからこそわかる、今の日本に足りないことは何ですか?

場所や仲間、関わる人たちを含めた“マウンテンバイクに乗る環境”が、強豪国と比べると充分とは言えないと思います。

Q:では、その環境を作っていくために、ご自身ではどのようなことを行っていこうと思っていますか?

以前から選手育成に強い関心があったので、身動きのとれないコロナ禍にプロジェクトを発足しました。「スポーツ・健康・食」をキーワードにした、人材育成を行うための拠点となるYamamoto Athlete Farm(ヤマモトアスリートファーム)をベースに、様々な試みを計画中です。

Q:具体的にはどのような活動を行うのでしょうか?

2020年7月から、オリジナルドリップコーヒーのオンライン販売を開始しています。第一弾は「KOHEI BRAND ENERGY COFFEE」。自宅のある松本市の自家焙煎コーヒー店に協力いただいて作ったものです。売上金は、選手の活動費の一部に寄付しています。

そのほかにも、富士見パノラマリゾートでのスクールを計画しています。

Q:すでに動かれていたんですね。オリジナルのコーヒーには、こだわりを感じます。

遠征先でカフェを巡ることが趣味だったんです。カフェインを99.8%除いたデカフェも用意しています。

僕も実際に飲んでいて、大会の2週間前からカフェインを絶ち、当日にカフェイン摂取することで興奮作用を引き出す方法を取り入れていました。

Q:味わいが気になります。

ふんわりとした甘い香りで、苦味や酸味が抑えられているので、なめらかなコクを感じ飲みやすくて親しみやすい味です。

※編集部感想:実際に飲んでみたら山本選手の言葉通りでした!※

Q:スクールのイメージを教えてください。

まだ具体的ではないのですが、平日の夕方以降に開催予定です。対象は絞らず、例えば大人のアフターファイブや、学校帰りのキッズに来てもらいたいですね。ナイターでの実施も可能な環境が整っているので、“気軽に楽しく乗れる”環境があることを知ってもらいたいです。

マウンテンバイクの楽しさを、もっとたくさんの人に

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