1996年のアトランタ大会からオリンピック種目として採用されたマウンテンバイク・クロスカントリー。今回は東京オリンピックにおけるその見どころを紹介していく。

本種目は男女ともに38人が出場。静岡県の伊豆サイクルスポーツセンター内に設置されたMTBコースで男子は7月26日(月)、女子は7月27日(火)の日程で行われ、競技時間は男女とも1時間20分程度で、その時間を目安として周回数が決定する。

東京オリンピック 自転車マウンテンバイク競技開催の伊豆MTBコースへのアクセス

見る人を圧倒するエキサイティングなコース

IZU, JAPAN - OCTOBER 06: Yana Belomoina of Ukraine competes in Women's race during the Cycling - Mountain Bike Tokyo 2020 Test Event on October 06, 2019 in Izu, Shizuoka, Japan. (Photo by Takashi Aoyama/Getty Images)

伊豆MTBコースは、1周4.1km、高低差150m。今まで日本にはなかったダイナミックなコースレイアウト。コース中8つのセクションには、伊豆の名所や名物をモチーフとした名称がつけられており、1つ1つご紹介。

天城越え

スタートのスピードが出るストレートコースを過ぎるとまず現れるのは、砂で滑りやすく勾配の大きい激坂と岩場の下りを組見合わせたセクション。静岡県の名所の天城峠を超える旅路になぞられ、「天城越え」と名付けられた。

浄蓮の滝

その次には大きな岩を駆け下りるダウンヒルセクションが待ち受ける。ここでは、選手たちが木々の間の岩場からまるで落ちてくるかのような迫力のライディングが見られることが予想され、その模様から「浄蓮の滝」と名付けられた。

散り桜

セクション間は”シングルトラック”と呼ばれる一人しか通れないようなコースでつなぎ合わされ、コース中盤には落差2mほどの岩から飛び降りるようなドロップオフなどもあり、どこから見ても見応え十分なコースとなっており「散り桜」と名付けられた。

現地観戦できる人は1つの場所に止まらず、ぜひさまざまなセクションを見回ってもらいたい。

選手の技術にも注目

見るべきは決してセクション部分だけに限らない。
セクション間をどれだけ無駄なく、スムーズにクリアできるかもキーポイント。どの場所で見たとしても選手たちの技術の高さに驚くだろう。

凹凸のあるパンプ区間などのジャンプスポットでは、ジャンプ中にバイクの後部を水平方向に振る技術、”ウィップ”なども見られるかも。

また、マウンテンバイクはシングルトラックの区間も多いことから、最初のポジション取りがかなり順位に影響することになると予想される。

そのため、一番最初の全選手が全力をかけるスタートダッシュも見逃せない。

目の前にすると、こんなところ本当に自転車で走れるの?と思ってしまうほどのコースをすごいスピードで駆け抜ける選手たちに圧倒されること間違いなし。

スタミナ、バイクコントロール、スピード、あらゆる技術が求められる世界基準のこのコースでの戦いを楽しみにしたい。

世界トップレベルの出場選手

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