HISTORY自転車トラック競技の歴史

自転車トラック
競技の歴史
オリンピックの中では長い歴史を持っている自転車競技。特にトラック競技については、1912年のストックホルムオリンピック以外の全てで開催されており、伝統のある競技と言えるだろう。
そんな自転車競技であるが、オリンピックにおける実施種目の入れ替わりが激しいことでも有名である。種目の変遷を辿っていこう。

HISTORY
1984年
ロサンゼルス
1984年ロサンゼルスで実施されたのは、男子の5種目のみ。また、短距離の団体種目は採用されていない。
この大会では、男子スプリントにて坂本勉が銅メダルを獲得している。

実施種目
男 | 女 | |
スプリント | ○ | |
タイムトライアル | ○ | |
個人パシュート | ○ | |
ポイントレース | ○ | |
チームパシュート | ○ |
1992年
バルセロナ
バルセロナでは下記の男子5種目、女子2種目が行われていた。個人種目として短距離中距離共に2種目が実施され、団体としてはチームパシュートが行われていた。短距離の団体種目こそ採用されていなかったが、種目のバランスはよかったと言えよう。
しかし、男女の扱いの差は顕著に表れていた。ちなみに女子のトラック競技は昭和最後のオリンピックであるソウル大会にて初めて行われた。

実施種目
男 | 女 | |
スプリント | ○ | ○ |
タイムトライアル | ○ | |
個人パシュート | ○ | ○ |
ポイントレース | ○ | |
チームパシュート | ○ |
1996年
アトランタ
アトランタオリンピックでは、日本の十文字貴信が1kmタイムトライアルにて銅メダルを獲得した。
1996年のアトランタオリンピックでは、バルセロナで実施されていた種目に加えて女子のポイントレースが追加された。また、自転車競技はこのアトランタオリンピックからプロ選手の出場が認められることとなり、日本からは競輪選手がオリンピックに出場できるようになった。
パラリンピックの自転車競技にトラック種目が追加されたのもアトランタ大会が初めてである。ちなみにパラの自転車競技自体は1984年のロサンゼルスオリンピックから行われており、トラック種目が追加される以前はロード競技が実施されていた。

実施種目
男 | 女 | |
スプリント | ○ | ○ |
タイムトライアル | ○ | |
個人パシュート | ○ | ○ |
ポイントレース | ○ | ○ |
チームパシュート | ○ |
2000年 シドニー
2004年 アテネ
2000年シドニー、2004年アテネのトラック競技は全く同じ種目構成で行われた。アテネ大会ではチームスプリントにて日本チームが銀メダルを獲得している。
シドニーオリンピックでは大幅に種目が追加され、オリンピックにおける自転車トラック競技の種目数としては最多となる8種の競技が開催された。短中共に個人種目3つ、団体種目1つが行われており、バランスという意味でも一番良い構成であったのがこの年代である。

実施種目
男 | 女 | |
スプリント | ○ | ○ |
ケイリン | ○ | |
タイムトライアル | ○ | ○ |
個人パシュート | ○ | ○ |
ポイントレース | ○ | ○ |
マディソン | ○ | |
チームスプリント | ○ | |
チームパシュート | ○ |
2008年
北京
本大会では男子ケイリンにて永井清史が銅メダルを獲得している。
シドニー、アテネの種目構成から、男女共にタイムトライアルが廃止され、男子7種目、女子3種目となった。タイムトライアル廃止の裏側には、オリンピックの自転車競技におけるBMX競技の追加があったと言われている。

実施種目
男 | 女 | |
スプリント | ○ | ○ |
ケイリン | ○ | |
個人パシュート | ○ | ○ |
ポイントレース | ○ | ○ |
マディソン | ○ | |
チームスプリント | ○ | |
チームパシュート | ○ |
2012年 ロンドン
2016年 リオデジャネイロ
2012年のロンドンオリンピックからは、IOCの男女平等を目指す方針の下、男女の種目数が同数になるように変更された。新たに中距離の個人種目として総合力の求められるオムニアムがオリンピック種目として初めて採用された。また、女子の団体種目がオリンピックで初めて実施されることとなる。

実施種目
男 | 女 | |
スプリント | ○ | ○ |
ケイリン | ○ | ○ |
オムニアム | ○ | ○ |
チームスプリント | ○ | ○ |
チームパシュート | ○ | ○ |